日本大学 生物資源科学部
食品経済学科
Department Food Economics

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フィールドリサーチ

川手ゼミ 長崎県雲仙市

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種採り体験の様子

2009年8月3日〜8月5日(2泊3日)

長崎県雲仙市


 産業社会学研究室では、演習形式の事前研修と2泊3日のフィールド調査に基づき、「食卓の向こう側」である農漁業および原点の食品加工や食文化について学び、持続的なフードシステムや都市と農村のあり方について考えることをテーマとしてフィールドリサーチを実施しています。本年度は、長崎県雲仙市に赴き、平成21年8月3日〜8月5日の3日間の日程で現地調査を実施しました。雲仙市にお世話になるのは3年目です。
 8月3日は、まず、雲仙きのこ本舗に赴き、工場見学をさせていただき、キノコのもぎ取り体験をさせて頂くと同時に、きのこ農家から島原そうめんなど麺類ときのこを組み合わせ食品会社への展開過程と現状についてレクチャーを受けました。なお、雲仙きのこ本舗のレストランにて昼食を頂きました。ついで、自家採種に基づき有機野菜を生産している岩崎政利さんの農園で岩崎さんにレクチャーを受けた後、様々な野菜の種採り体験をさせて頂きました。
 翌8月4日は、雲仙市役所に赴き、奥村慎太郎市長はじめ関係者にごあいさつをした後、雲仙市および長崎県の担当者の方から、雲仙市の農業と地域ブランド化の取り組み、農産物直売所と農家女性による農産加工・直売の取り組み、島原半島における農業の概要などについて講義を受けました。その後、守山女性部加工組合という、全国を代表する農家女性による農産加工の会社の方々から、特産の雲仙こぶ高菜とこんにゃく、さらには岩崎政利さんが生産した有機野菜を使った加工・料理体験をさせて頂き、さらには、自分たちで作った加工品や料理を含めた昼食を食べさせて頂きました。なお、現在、守山女性部加工組合で商品使用品開発中のついで、南串山町京泊港に赴き、エタリ(カタクチイワシ)漁師の竹下千代太さんに、漁港を見学させて頂きつつ、エタリ漁の実際とエタリの塩辛の取り組みについてレクチャーを頂きました。夜は、宿舎にて、雲仙市や長崎県、さらには現地調査を受け入れて頂いた方々と懇親会を行い、夜遅くまで交流を深めました。  8月5日は、吾妻農産加工組合というやはり全国を代表する農家女性による農産加工の取り組みについてレクチャーをいただき、みそづくりと梅干し加工体験をさせて頂きました。
 全体的に内容が盛りだくさんで慌ただしいスケジュールとなりましたが、学生たちは、普段接する機会が少ない「食卓の向こう側」「お皿の外側」である農漁業や農家の手わざを駆使した原点の農産加工などについて実施体験を含めて学ぶことができ、大変良い経験になったのではないかと思います。
 なお、現地調査終了後、研究室と雲仙市の連携を深める試みとして、昨年度に引き続き吾妻農産加工組合と雲仙市役所から職員の方においで頂き、学部祭で出店頂きました。あいにくの天候で出店は実質的に1日だけとなりましたが、交流を深めさせて頂く貴重な機会となりました。
 また、今回はじめての試みとして、雲仙市の方々にお世話になりつつ、学生に雲仙市の特産品を選ばせ、マーケティング戦略とその検証を試みさせました。検証については様々な制約もあり十分とはいえませんでしたが、マーケティング戦略については、学生ならではの斬新な発想や発案も見られ、今後、やり方を改善する中で、地域ブランド化に貢献できるようなことも可能なのではないかと思われました。
 このように、まだまだ試行錯誤しながらではありますが、研究室では、雲仙市との交流を、単に現地調査で受け入れて頂くだけでなく、少しずつ有機的なつながりにしていくことを模索していきたいと考えています。
 最後に、現地調査や学部祭への出店、さらには農村サミットへの対応を快く受け入れて頂き、ご協力頂いた雲仙市および長崎県に改めて感謝申し上げます。
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加工体験の様子

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天洋丸の見学


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