日本大学

　19年度の現地調査は、7月30日から4日間の日程で九州唯一の中核国際港湾を志布志港を有する鹿児島県志布志市において実施した。志布志市は南九州の温暖な気候条件を活かしたお茶の栽培やサツマイモ、ピーマン、メロン、肉用牛、焼酎、養殖ウナギなどの産地として全国的にも知られており、また志布志市には日本有数の畜産基地を背景に全農系や商社系の大型飼料工場や水産加工場が多数立地するなど食品コンビナートとして発展している。現地調査は、志布志市役所産業企画部の協力により志布志市役所でのオリエンテーションを皮切りに、国際港湾志布志港の見学、九州昭和産業飼料工場、若潮酒蔵、JA有明が経営する「あおぞら一丁目」の地産池消の取り組み、全国一を誇るうなぎの養殖場、志布志漁協の「ハモの加工直売所」、日本最大規模の「堀口製茶工場」を対象に実施し、最終日には市内松山町の電照菊栽培農家において摘花作業に汗を流した。農業・農村、地方都市が直面する問題点を認識すると共に、地方都市がいかにして農家の再生や安全・安心な食料生産、自然と共存した農業の振興に取り組んでいるかを実地に学ぶことができ、充実した4日間の現地調査を終了した。