当研究室で樹立したバンドウイルカの腎臓細胞株(TK-ST)に関する研究成果が米国組織培養学会(Society for In Vitro Biology)の学会誌 In Vitro Cellular & Developmental Biology - Animal に掲載されました。
この研究では、バンドウイルカの腎臓を由来とする新規不死化細胞株を樹立し、TK-STと名づけました。この細胞株は長期的な増殖が可能で、培養に用いる培地組成も比較的単純なため、細胞培養が容易であるという利点があります。さらに、複数の病原ウイルスに感受性を有し自然免疫応答も示すため、鯨類のウイルスや免疫の研究に役立つことが期待できます。この成果は鯨類研究に取り組むうえで課題となっていた細胞資源の不足を補うことで、柔軟な研究活動を推進し鯨類研究の発展に貢献することが期待されます。今後はこの細胞株を活用して鯨類がもつ様々な“謎”の解明に取り組んでいきたいと思います。この細胞を使って研究がしたいご希望がありましたら、当研究室までご連絡を頂きますようお願い致します。

論文情報
Tashiro K, Segawa T, Futami T, Suzuki M, Itou T. Establishment and characterization of a novel kidney cell line derived from the common bottlenose dolphin. In Vitro Cell Dev Biol Anim.