骨の博物館

2023/12/20
★博物館実習生による展示

今年度、日本大学生物資源科学部では、
博物館実習を受ける4年生は74名も
おりました(過去最多)。

このうち56名は、全国の博物館施設に
お世話になり、無事に実習を終えることが
できました。

御指導して下さいました、学芸員、職員の皆さま、
本当にどうもありがとうございました。

当博物館では、18名と既定日数に足りなかった
6名が学内の先生の協力を得ながら、
のべ23日実習しました。

その中、2期の学生8名には、展示制作を
してもらいました。各々が独自の展示プランを
作成・提案し、この中から2プランを博物館が選出、
2グループに分かれて展示制作をしました。

制作にかける時間が2日しかとれず、
最後は残業までしましたが、
面白い展示が2つ仕上がりました。

「歯」チームによる
【動物の歯いろいろ(草食動物編)】

歯チーム1

歯チーム2

歯チーム3

歯チーム4

常設展示スペースを使い、大型草食動物の
歯のスケッチと採食時の写真(文献引用)と
解説を1種毎に1枚の小パネルにまとめました
(シロサイ,アフリカゾウ,キリンの3種)。

「カエル」チームによる
【動物の食性を調べる~カエルをテーマに~】

カエルチーム1

カエルチーム2

カエルチーム3

カエルチーム4

一階レクチャースペース横の小展示スペースを使い、
実習生が伊豆大島で調査・研究したモリアオガエルを
題材に、同種の液浸標本,胃内容物から摘出した
昆虫類の液浸標本,解説パネル等を展示ケースと
机を用いて展示しました。


2023/12/13
★イッテンアカタチ

魚類に詳しい方は、きっと種名だけでその形態を
思い描くことができることでしょう。
私は12月10日に横須賀市佐島の海岸に
面した路上でこの魚を見つけました。

体の一部が何者かに食べられてありませんでしたが、
初めて見る魚で何の仲間かもわからず、
ただキンメダイの様に赤くウナギ形の
形態が気になりました。

上向きにしゃくれ上がった大きな口には、
小さいながら鋭い歯が見られました。
珍しい魚かと思い、持ち帰りました。

イッテンアカタチ1

イッテンアカタチ2

翌日、博物館実習生と図鑑を用い、
同定と計測を試みました。
全長が53.5㎝ありました。

子供向けの図鑑で、絵合わせで似た仲間を
探してから、大型の図鑑で種同定をしました。
アカタチ科というグループの存在を
初めて知りました。背側と腹側のヒレを広げてみると、
本種の同定の鍵となる大きな黒点が現れました。

自分で図鑑を用いて調べ、種名にたどりついた時の
うれしさは格別です。

南方系の魚で、相模湾が東限であることや
水深30~100mに生息することなどが記されていました。

イッテンアカタチ3

参考文献
「小学館の図鑑NEO 魚」(井田・松浦他,2003)小学館
「日本産魚類検索全種の同定第三版」(中坊徹次他,2013)東海大学出版会
「小学館の図鑑Z 日本魚類館」(中坊徹次他,2018)小学館


2023/12/6
★アリスイの蟻吸い?

大学に近い大庭遊水地では、昨年までは
全体にアシやオギ等の高茎の湿生植生と
ヤナギ類低木が覆っていましたが、
今年の秋に一部草刈りが行われました。
ここにアリスイが訪れていました。

アリスイはキツツキの仲間ですが、
明るい疎林に生息する種で、アリを
採食することで知られています。

アリスイは、何かをついばむ様な動きを
していましたが、採食物その他、
判りませんでした。



翌日にアリスイがいた場所を見てみました。
ヤナギの低木の根本で土が裸出していましたが、
アリは見られませんでした。

アリスイがいた場所




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