海牛類(ジュゴン・マナティ)関連で鳥羽水族館と共同研究している学部6年の田代智栄さんが,2023年度の研究進捗を報告しました.田代さんは2022年に,ジュゴンやマナティが進化の過程で特異的に獲得したと予想される細菌を同定しました.この研究成果は第29回日本野生動物医学会で発表し,多くの注目を集めました.2023年度は,この特異的細菌の分離培養を試みました.現在までに500株以上の細菌を分離培養して,特殊な条件下で目的の細菌を分離することには成功しました.しかし,培養が難航しており,現在も試行錯誤を続けています.目的細菌と類縁な細菌種はたくさん分離できているので,あと少しだとは思います.鳥羽水族館と田代さんの研究は,海牛類の進化や生態系への理解を深める重要な一歩となるでしょう.今後の成果に期待が高まります.頑張れ,田代さん!
