さまざまな立場の人たちが連携し、安定的かつ適正で無駄のないバイオマス利活用を進めている地域(市町村)のことをバイオマスタウンと呼んでいます。林業・木材産業から発生するバイオマスの他に、家畜排せつ物や農作物残渣、魚介類の内臓など農業・水産業から発生するバイオマス、廃食用油などの食品廃棄物、下水処理場で発生する下水汚泥など地域にはいろんなバイオマスがあります。こうした地域のバイオマスの効率的な利用によるまちづくりが、「バイオマスタウン構想」です。
チップやペレットなどを燃料とするボイラーで、公共施設や温泉などに熱を供給しています。環境への負荷軽減や、CO2 削減効果はもっとも大きいシステムです。
バイオマスの発酵や部分燃焼により生成されるガスを燃料として使います。チップやペレットと比べてCO2 削減効果は小くなりますが、熱効率や発電効率が高いのが特長です。
飲食店などから出る廃食用油など、植物性の油からつくるディーゼルエンジン用の燃料で、バスやトラックの燃料になります。
森林資源科学科では、河川敷や水辺に生育するヤナギによる新たなバイオマスづくりの取組も進めています。ヤナギは、耕作放棄地などの未利用地で栽培し、3 ~ 4 年の短期間で伐採収穫。
ヤナギは枝を鉛筆くらいの大きさに切って地面に挿しつけるだけで簡単に植栽・増殖できます。また、半年で3 メートルの高さに達するほど生長が早く、伐採したあとは切り株から芽が出て再生するので繰り返し収穫できる利点があります。
ヤナギの写真
春に伐採し、落葉時には3メートルを超えた