日本大学日本大学 生物資源科学部 生命農学科

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Correspondence生命農学科通信

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生命農学科の魅力と取組みを発信

生命農学科通信 vol.18「植物ホルモン『ジベレリン』の魅力」

様々な機能を持ち、136種類も発見されている植物ホルモン「ジベレリン」

今回の生命農学科通信では、少し研究内容について紹介したいと思います。

農業生産技術研究室では、植物ホルモン「ジベレリン」の研究を行っています。ジベレリンとは、発芽、茎の伸長、花芽分化、果実の肥大・・・等々様々な機能を持つ植物ホルモンです。農業現場でも野菜類の種子の発芽促進、果樹における花芽分化の制御、種無しブドウの作出等、様々な用途で用いられている植物ホルモンです。

 

このように、植物の成長に欠かせない植物ホルモンであることが明らかにされている「ジベレリン」ですが、現在までに136種類発見されています。

その内の17種類のジベレリンの発見に生命農学科の腰岡教授が関わってきました。

 

英語で記述されたジベレリンに関する学術論文を学生に教える腰岡教授

 

新たなジベレリンの発見を目指して!

農業生産技術研究室では腰岡教授の指導のもと、これまでに発見されていない新たなジベレリンの探索を行っています。長年の研究の末、ビワの果実にはこれまでに見つかっていないジベレリンが含まれている可能性が見出されました。現在、この新奇ジベレリンの同定を行うため、詳細な解析を進めているところです。

 

研究に用いているビワの未成熟果

 

  

生命農学科保有の質量分析機器で解析を行う大学院生の柴山君

 

  

この質量分析機器(GC-MS)では、混合物の中に何の物質が、どのくらいの量含まれているのかを明らかにすることができます。

検出されたピーク(マススペクトル)を解析することで、これまでに明らかにされていない新奇の物質についても同定することができます。

 

植物ホルモンを含む天然物を抽出している様子

 

植物ホルモンを含む天然物はエバポレーターという機器を用いて抽出します

 

抽出物には植物ホルモン以外にも色々なものが含まれているため、こちらの液体クロマトグラフィー(HPLC)という機器で分画します。

 

まだ誰も見つけていない物質を発見するなんて魅力的だと思いませんか?

さらに、その物質が発芽、開花、果実肥大・・・様々な機能を持っているって面白いですよね。

興味を持たれた方は、是非オープンキャンパスで立ち寄ってみてくださいね。

 

腰岡教授はこちらでも紹介されています。

NUBS webマガジンはこちら

早稲田塾が選んだ大学教授を紹介!はこちら

※植物資源科学科は平成27年から生命農学科に名称変更しました。

農業生産技術研究室のページはこちら

 

2019年5月16日

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