日本大学日本大学 生物資源科学部 生命農学科

日本大学 生物資源科学部 生命農学科

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Laboratory of Applied Entomology応用昆虫科学研究室

Laboratory of Applied Entomology応用昆虫科学研究室

研究内容

実は虫も病気になります。虫だけに感染する病原微生物を研究することで、農作物を守る農薬の開発や、益虫を保護することを研究しています。

身近な場所、環境、生物を調査することで、害虫に対して有用な病原微生物を発見する

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身近な場所、環境、生物を調査することで、害虫に対して有用な病原微生物を発見する

「微生物農薬」という新たな農薬の研究は、害虫に効果のある病原微生物を探すところから始まります。昆虫の病原微生物も人間と同じく、細菌や糸状菌(カビ)、原虫やウイルスなど多岐にわたりますが、丁寧に調べていくことで必ず病原微生物は見つかります。有用な株が見つかれば、それが未来の農薬に!?様々な場所や環境、生物から目的の微生物を探す、まさに宝探しです。

病原微生物の新たな診断法は、虫にも人間にも使えるオールインワン

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病原微生物の新たな診断法は、虫にも人間にも使えるオールインワン

人間も虫も、細菌、糸状菌(カビ)、原虫、ウイルスなどによって病気にかかります。この病原微生物を調べるための方法は、今まで一つの病気に一つずつ実施してきました。当研究室で研究している新たな診断技術は、DNAの情報を基に原因微生物を特定する総合的病原微生物診断技術(HDGP法)です。この方法ならば、全ての病原微生物を一つの方法で検出可能です。実はこの技術を応用することで、食品偽装も調べられます。

益虫を脅かす病原微生物の、感染源はどこだ!?

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益虫を脅かす病原微生物の、感染源はどこだ!?

野外で飛来している昆虫の中には、益虫に感染性を示す病原微生物が潜んでいることがあります。もしもその昆虫が益虫と接触したら・・・?どうやって感染を防いだらいいの・・・?実験に供試する昆虫の安全な飼育、かつて諸外国で引き起こされたカイコの微粒子病、これらの問題に対し、解決の一端を担うのは応用昆虫学(Applied Entomology)です。

主な科目

応用昆虫学

昆虫は多様性と変異に富み、地上最大の動物群として繁栄して、人間生活や文化のすみずみまで関与しています。昆虫の機能や行動を利用した昆虫テクノロジーの発展や昆虫を大きな可能性を秘めた生物資源として考えて個体群から遺伝子レベルでの広範な分野に役立てようとする研究も進展しています。そのため、昆虫の特性や人間生活との関わりなどについての理解を深めます。

害虫制御論

農作物の害虫防除対策として、食の安全・安心意識の高まりとともに化学農薬に頼らず天敵昆虫や天敵微生物を導入した環境にも優しい新たな害虫制御技術の実践や利用研究が盛んになっていますが、それらの導入例や資材化研究の最前線の話題について学びます。

昆虫ゲノム医科学

ゲノム科学の世界は急速に各分野に広がっています。この講義はゲノム解析情報を基盤として昆虫の病気の原因となる寄生性生物や物理的・化学的要因について理解し、昆虫が病気を発症し、死に至るまでの連鎖を解説します。また、昆虫個体群における感染病の発生に及ぼす要因についても解説します。

教員紹介

准教授 畠山 吉則

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准教授 畠山 吉則

化学農薬を使用しない作物栽培を実践するために、昆虫感染性微生物を遺伝子レベルで研究しています。また散布した微生物をモニタリングする技術も研究しています。