生命農学科の魅力と取組みを発信
生命農学科通信 vol. 54「生命農学科の研究紹介~低負荷環境におけるトウモロコシ生育の強靭化にかかわる環境要因の探索~」
低負荷環境におけるトウモロコシ生育の強靭化にかかわる環境要因の探索
現在,我が国の飼料用トウモロコシの生産量はほとんどなく,海外からの輸入に頼っている状況です。さらに,近年干ばつなどの影響により,世界最大の供給国である米国での収穫量が不安定であり,この影響が広がれば飼料の値上がりにつながることが懸念され,国内での生産量の増加が課題となっています。これより,トウモロコシの収量を維持・増加させる栽培技術として省力的かつ低コストな“省耕起栽培(畑を耕さない不耕起栽培など)”による自給飼料生産も注目されています。私の研究グループは,大規模なフィールドと大型機械を用い,畑を耕す強度を変えた場合の“土壌環境の変化”と“トウモロコシの生産性”との関係性を“ドローン”などの最新技術を用いて調査しています。このような知見が将来,“低環境負荷”で“省力的な栽培技術”を活用した“食料生産”の実現に繋がっていきます。
こちらが実際のトウモロコシに関する研究発表論文です。
南関東におけるヘアリーベッチ導入が飼料用トウモロコシのリン吸収,生育・収量に及ぼす影響
農作業研究 55(1) 35 – 42 2020年
関東南部における1条及び2条植え栽培が飼料用トウモロコシの生育・収量に及ぼす影響
農作業研究 54(2) 75 – 83 2019年
ボトムプラウ(左)とディスクプラウ(右)
ロータリープラウ
この研究を行った教員
肥後昌男 作物科学研究室
日本大学生物資源科学部卒業
日本大学大学院生物資源科学研究科博士課程
ネブラスカ州立大学 土壌微生物生態学研究室 客員研究員
日本大学生物資源科学部 専任講師(現職)
☆生命農学科公式HP
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~
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2021年3月6日