2021/6/30
★ネムノキの花
大学では、今、ネムノキが
濃いピンク色の花をつけています。
木が本館と体育館の間にあって人目に付くので
見られた方もいると思います。
細かい小葉を広げた姿は
南方系植物の風情を持っています。

花は、よく見ると花弁が薄黄緑色で
5枚あって基部が接します。
その中央から、ピンク色の長い花糸(かし)を
伸ばしており、先端に雄しべをつけます。
面白い形の花ですが
いったいどんな昆虫が集まるのでしょうか。

ネムノキの名の由来は
夜に小葉が閉じて眠ったように
みえることによります。
マメ科の植物で、秋にはさやの中に
納まる豆(豆果)をつけます。

2021/06/23
★ジャイアントパンダ出産おめでとう
上野動物園のジャイアントパンダ
「シンシン」が双子を出産した
そうですね。
当館では平成20年に企画展として
「ジャイアントパンダー保全のための科学ー」
を行いました。

当時、パンダは「絶滅危惧種」であり、
野生パンダの総推測数も1,430頭余
でしたが、現在は「絶滅危惧種」より
緊急度が1段階低い「危急種」に分類され、
こどもも合わせると2,000頭余りが生息
していると推定されています。
これには、パンダを国獣とする中国
による保護・繁殖努力のほか、
企画展開催当時、獣医学科の教授で
いらした渡部先生開発のパンダ用
搾乳器(パンダミルカー)も貢献して
いるのはないかと思われます。
シンシンの双子の赤ちゃんもすくすく
育つといいですね。

2021/6/16
★シジュウカラの育雛
博物館前のオオシマザクラの下を通りかかった時
シィシィシィシィと雛の声が聞こえたので
少し離れた場所から観察しました。
よく見ると,太い横枝に洞が開いていて
そこへ間もなくシジュウカラが入りました。
きっとここで雛を育てているのでしょう。
育雛(イクスウ)中の鳥はとても警戒心が強いので
観察には細心の注意が必要です。
親鳥を脅してしまうと
雛への給餌を止めてしまう可能性があります。
この動画は遠距離から望遠で無人状態で撮影しました。

シジュウカラの巣
日中10時~11時頃人通りの多い時間帯でしたが
約1.5時間で10回の出入りがありました。
親鳥は雛に与える虫を持って入り,糞を持って出ます。
動画右下の
マークを押すと
大きな画面でご覧いただけます。
ここは人通りの多い反面
ネコやカラス等の外敵が近寄り難く
かえって安全なのかも知れません。
無事に巣立つとよいですね。
2021/06/09
★ハシボソミズナギドリの渡り
毎年5~6月頃に、黒褐色の海鳥が海岸
に多数漂着することがあります。その多
くは死んで打ちあがりますが、衰弱した
状態の個体もいます。これらはハシボソ
ミズナギドリの若鳥です。本種は、
長距離の渡りをします。
この鳥の繁殖地は、南半球のオース
トラリア南部、タスマニア島周辺です。
ここで巣立った若鳥たちは、北半球の
オホーツク海からベーリング海を目指
して移動し夏をここで過ごします。
この途中で多くの個体が衰弱し、日本
沿岸に漂着するといわれています。

(写真1 ハシボソミズナギドリ)
ミズナギドリの仲間の形態は洋上生活に
適しています。長距離を省エネで移動する
ためのグライダーの様な細長い翼を持ち、
塩類腺という、体内の塩分を排出できる
器官を持っています。

(写真2 展示中の3種のミズナギドリ類)
2021/06/02
★どんぐりの花
図書館の前、食堂の裏手にある林で、
今、むせかえる様な匂いを発している
樹木があります。マテバシイです。
マテバシイは、食べられるどんぐりを
つける木です。

マテバシイは、一つの木に雄花と
雌花をつけます。ブラシの様な雄花の
脇に、目立たない雌花がついています。
その基部には、昨年咲いた雌花で、今年
の実となる若いどんぐりができています。
マテバシイは、受粉してから一年以上
かけておなじみのどんぐりになります。

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