2021/04/28
★クヌギの芽吹きの様子
生物資源科学部のある相模原台地や
多摩丘陵などの人里の林は、昭和
40年頃まで、山から燃料にする薪を
とったり、田畑の肥料にする落ち葉の
採取などに利用されていました。
(薪炭林; シンタンリン)。
クヌギは、コナラと並びの薪炭林の
主要な樹木でした。大学が建つ前から
ここにあって利用されてきたと推察
されます。しばしば樹液の出る、カブト
ムシやクワガタムシを探す樹木としても
有名です。
動画右下の
マークを押すと
大きな画面でご覧いただけます。
動画は、博物館の裏にあるクヌギを芽吹く
前から「レコロ」という簡易なタイムラプス
撮影ができるカメラで、撮影、編集したものです
(期間3/1から4/12、夜間を省略)。細部がはっ
きり見えないのですが、3/17頃には下垂する花を
つけていました。また3/30頃から小さかった新葉
が急に大きく展開することがわかりました。
博物館のある3号館の周りには、他にもコナラ,
クスノキなどの高木が生育していますが、窓からは
枝先の様子を観察できます。



2021/04/21
★おしゃれ着の海鳥
ウミウの周囲にいるカモメの仲間、
みな、頭が黒いですね。(写真1)

これは前と同種のユリカモメですが
冬の間、こんな姿です。大学近くの
引地川でも、おなじみですね。
(写真2)

多くの海鳥は、春になると北方の繁殖地へ
旅立ちますが、その前に繁殖用の羽毛に
衣替えをします。
こちら12月頃のウミウです。(写真3)

これは4月頃のウミウです(右の茶色個体
は若い)。脚の基部にポケットの様な大き
な斑と頭部に白髪の様な細い羽毛が多数
生えます。(写真4)

これは6月。北の繁殖地で、おしゃれ着で
子育てをしていると思いきや、なんと冬の
ような羽毛でした。しかも、みな頭部の白い
部分に茶色のしみ状の模様があります。
衣替え、忙しいのですね。(写真5)

博物館の剥製標本のウミウは、
春のおしゃれ着の個体と若い個体です。


2021/04/14
★尾がⅯの鳥
4月8日朝に本館前のケヤキの上方から、
「クチュクチュ」と聞こえる鳥のぐぜり声
が聞こえてきました。
声の正体はマヒワで全体で20~30羽くらい
いそうな感じでした。多くの個体が何かを
ついばんでいますが、新葉と共に展開した
ケヤキの花を採食している様に見えました。
翌朝にも4号館北側のケヤキ、日中に図書館
東側のケヤキでマヒワ群を見ましたが、
それが確認した最後の記録でした。


動画右下の
マークを押すと
大きな画面でご覧いただけます。
これは、博物館標本のマヒワです。
マヒワの剥製は、棒の様にピンとしています
が、これは仮剥製(標本剥製)とよばれる
研究用標本の作製方法によるものです。
黄色味が少ないので若い個体と思われます。


これは、展示用標本のカワラヒワです。

腹部に縦斑がみられるので、若い個体です。
カワラヒワは、一年中いて今の時期
「キリリ、コロロロ、ビィーン」と聞こえる
声でさえずります。本館前のケヤキなど、
高い樹上からこの声がしたら、きっと本種です。
この2種の共通の特徴は、尾の先がM字に見えること
です。
2021/04/07
★ソングポスト
「ツピーツピー」
「ホーホケキョ」
「キリリコロロ」
「チーチル,チーチル」

今,校内は小鳥たちのさえずりで
にぎやかです。
鳴いている小鳥たちには,それぞれ幾つかの
お気に入りの鳴く場所を持ち,これをソング
ポストと呼びます。
ソングポストは,樹木の高い場所や,見晴ら
しの良い場所であることが多く,遠くまで自分
の声を届かせるためと考えられています。
先日見たシジュウカラはガレリアの屋根の
直下でさえずっていました。

ここで鳴く声は,屋根に反響して,響き渡って
いました。いいところを見つけましたね。
2021年3月 博物館便り
2021年2月 博物館便り
2021年1月 博物館便り
2020年 博物館便り
2019年 博物館便り
2018年 博物館便り
2017年 博物館便り
2016年 博物館便り