日本大学生物資源科学部生命化学科
土壌圏科学研究室
研究室日記 ~研究室のイベントなどをお伝えします~
2021年8月4、10日 研究室ゼミ
先週のゼミに引き続きそれぞれ2名、4名の学生がこれまで実施した研究内容や今後の予定についてのプレゼンテーションを行いました(持ち時間は1人30分)。その後、採取した土壌試料の調製を全員で行いました。これで前期の研究室活動は終了となり学生は2週間程度の夏休みに入ります。コロナ禍でなかなか遠出はできませんが、感染に気を付けながらリフレッシュして後期からの研究活動に励んでください!




2021年7月28日 研究室ゼミ
当研究室では今年度前期は毎週水曜日の午前中にゼミを実施しています。本日はこれまで実施した研究内容や今後の予定について3名の学生にプレゼンテーションしてもらいました(持ち時間は1人30分)。3名ともに自分の研究目的はしっかりと理解しており一安心です。結果の発表もうまくできていましたが、質疑応答では少し満足な応答をできない学生さんもいました。答えられなかった質問には後日ゼミで回答してもらいたいと思います。来週も3名の学生が発表します。しっかりと準備して良い発表になるように頑張ってください!



2021年4月2日 研究室活動を本格的に開始!
これまで講義室でのゼミ中心の内容でしたが、研究室体制も変更された初年度の研究室活動を本格的に本日より開始しました!本日は研究室内の種々の説明を行った後、学生実験用の試料の調製、研究室の清掃などを行いました。個々の実験を実施するには、あと1週間はかかるかと思います。学生さんには不便をかけて申し訳ないですが、学生さんが前向きに進めてくれるのがとてもありがたいです!


2021年3月15日 3年次学生による研究テーマ発表会
3年次学生が自らの研究テーマに関する背景と目的について12分程度でプレゼンテーションしました。この発表のために学生は約1ヶ月前から教員と対面あるいはZoomによって発表資料と発表原稿を定期的に推敲して、当日は全発表学生が非常に分かりやすい発表を行いました。また発表後は10分程度質疑応答の時間を設けました。事前に教員より、「他の学生の発表について最低2回は質問すること」を伝えていましたが、当日は全員それ以上の質問を自発的に行い、終始活発な議論が学生中心に行われました。なお、その場で答えれなかった質問は次週のゼミでパワーポイントを使って説明してもらうことになっています。本発表会が無事に終了したことで、4月からは背景と目的をしっかりと理解したうえでの実験が行えると考えています。
本研究室は令和3年度より研究室体制が変更され、教員が一人になる予定であることから、学生さん主体で研究室を活性化してもらう方針で活動しています。今後のゼミなどでも学生の発表・発言の機会を可能な限り増やして、学生が自発的に研究に取り組むことはもちろん、社会人として必要とされるプレゼンテーション力やコミュニケーション力も向上できるようにサポートしていきたいと思います。


2020年9月26-30日 土壌調査
筑波大学の田村先生のお誘いで鳥海山(秋田・山形県)に土壌調査に同行させていただきました。筑波大学からは5名、日大からは小林が参加しました。最終日を除き悪天候の日が多く、また新型ウイルスの影響で宿泊可能な山小屋が利用できなかったため毎日登り降りを余儀なくされる体力的に厳しい調査でしたが、当初計画していた土壌断面調査とサンプリングができて安堵しております。この土壌はペリレンキノン色素の分析などに使用する予定です。田村先生、浅野先生、学生さんともいろいろと研究の話ができて大変勉強になりました。ありがとうございました!来年の7月の調査にも同行する予定ですので、こちらからは私と数名の研究室学生で参加したいと思います!

2019年10月19日 中間発表会
久しぶりの更新になりますが、研究室の中間発表会を行いました。夏休み前の前回の中間発表に比べてどの程度研究が進み、卒論作成までの時間でどのように研究を進めていくかを学生が認識することが目的です。テーマによって進捗状況はまちまちでしたが、全員前回の発表よりも上達していたと思います。残りの時間をしっかり有効活用して、良い卒業論文を作成してくれることを期待します。終了後は、食堂棟で打ち上げ兼、先日行われた研究室対抗ソフトボール大会準優勝のお祝をしました!

2019年2月20日 卒業論文研究発表会
学部4年生の集大成となる卒業論文研究の発表会が行われました。研究グループごとに10題の発表が行われました。年度はじめの時期と比べると全員上手くプレゼンテーションできていましたが、質疑応答では、まだまだ理解が不十分な学生もちらほら見受けられました。その辺は卒業論文でしっかり応えてくれることを期待したいと思います。また、発表後は教職員食堂で打ち上げを行いました。3年生の皆さんも1年間はあっという間です。就職活動も研究活動も両立して、1年後に良い発表をしてくれることを楽しみにしています。4年生の皆さん、お疲れさまでした!


2019年2月14日 生命化学科大学院研究発表会
当研究室の所属する生命化学科では、研究室によって大学院生の専攻が異なります。本発表会は、生命化学科の7つの研究室に所属する大学院生の研究内容の学科内共有を目的として、毎年この時期に開催されるポスター形式での発表会です。本研究室からは修士2年生の並木君(写真左)が発表を行いました。同じ学科の異なる大学院専攻の先生や学生から多くの質問を受けており、違う角度から自身の研究について考える良い機会となったかと思います。専攻の修士論文発表会も2月2日に無事終了して(撮影禁止のため日記には掲載していません)、後は論文提出のみとなりました。あと少し頑張って、良い修論を提出してくれることを願っています!

2018年12月15日 中間発表会
修士2年生と学部4年生が研究発表を行いました。もう十分なデータが出ていて、しっかりまとめるだけの学生から、これからデータを出さなければならない学生など様々ですが、一応の目途はついてきました。修論、卒論の提出まであと少しですので、しっかり頑張ってくれることを期待します!

2018年12月6-8日 エコプロダクツ
12月6日から8日まで東京ビックサイトでエコプロダクツが開催されました。管理人は最終日の12月8日に日本土壌肥料学会とペドロジー学会の出展ブースで来場者に土壌に関する説明をモノリスなどを用いて行いました。また、4年生の岩下さんにも「光る泥だんごづくり」の手伝いをお願いしました(写真上)。モノリス(写真下)がいくつも並ぶ我々のブースは他の出展ブースとは全く違う特異な(?)空間で、来場者の皆さんも興味深そうに足を止めて下さいました。
都市部ではなかなか土壌に触れる機会がありませんが、世界人口を養うための食糧生産の基盤は紛れもなく土壌にあります。一般の方々に少しでも土壌の重要性を理解して頂き、かつ一般の方がもつ土壌のイメージを聞くことができるこうしたイベントには我々にとっても大変貴重で勉強になります。土壌の重要性を幅広く普及するためにも、このようなイベントには今後も積極的に参加したいと思います。岩下さんもお疲れさまでした(後でビールと焼き肉で打ち上げしましょう!!)


2018年11月22日 生命化学セミナー
今年度後期の生命化学科セミナーの当番研究室は土壌圏科学研究室でした。講師として京都府立大学准教授の中尾淳先生にお越し頂き、「黄砂が降らない世界は幸せか?」のタイトルのもと、セミナーを行って頂きました。黄砂は日本においては、近年呼吸器系の疾患を引き起こす越境汚染物質として注目されていますが、黄砂に含まれる成分の全てが有害ではありません。中尾先生には、過去数万年の黄砂の堆積が日本の環境(特に土壌)に与えたポジティブな側面について、特に放射性セシウムの吸着特性に関して実際の福島県の土壌のデータを交えて講義頂き、大変勉強になりました。管理人は土壌科学の講義を担当していますので、今回の講義の内容を早速学生に話したいと思います。終了後は、交流会を行い、研究室学生にも良い勉強になったかと思います(中尾先生も管理人も飲みすぎて最後はふらふらでしたが・・・)。中尾先生、貴重なお話をありがとうございました!

2018年10月19日-21日 ペドロジスト・トレーニングコース(秋田県南秋田郡大潟村)
第27回ペドロジスト・トレーニングコースが秋田県南秋田郡大潟村で開催されました。このコースは土壌調査が初心者の学生さんなどを対象として、全国各地において毎年1回、土壌調査手法と土壌分類について学ぶ内容であり、全国の大学や都道府県の農業関連機関から42名が参加しました。秋田県立大学の高橋正先生と高階史章先生が世話人となり、八郎潟のグライ土5断面について調査と実習を行いました。管理人も学会からの補助スタッフとしてお手伝いさせて頂きました。普段は森林土壌や草地土壌を研究対象としており、グライ土の調査経験は数回だったので、管理人も多くの勉強をさせて頂き、また多くの学生さんと交流することができました。調査後の検討会でも、活発な議論が行われ無事に終了することができました。高橋先生、高階先生、秋田県立大学のスタッフの皆さま、ありがとうございました。


2018年8月31日-9月2日 土壌肥料若手の会in神奈川
日本土壌肥料学会年次大会終了後の夕方から2泊3日の日程で「土壌肥料若手の会in神奈川」を開催しました。若手の会は土壌肥料学・植物栄養学を学ぶ若手会員の交流を図ることが目的で、ほぼ毎年年次大会終了後に行われます。管理人は運営委員として、全国8大学(秋田県立大学、筑波大学、千葉大学、東京農業大学、東京農工大学、静岡大学、京都府立大学、愛媛大学)からの参加者15名の学生さんとともに、種々の施設を訪れ、若手会員の交流のための手伝いをしました。今回は「都市近郊での最先端農業を学ぶ~バイオマス資源のリサイクルから都市農業の実際まで~」をテーマとして、トマト水耕栽培農園、明治大学黒川農場の施設見学と土壌断面観察、日本大学生物資源科学部農場(写真下)の施設見学等を企画しました。こちらも年次大会同様に大きなトラブルもなく、無事に終了することができました。参加者の学生も終始活発に交流を行っており、主催者としては大変嬉しい光景であったとともに、我々も大変刺激を受けました。会計処理も無事に済み、年次大会からの一連のイベントが終わり運営委員一同ホッとしています。学生の皆さんにおきましては、今後とも若手の会への参加をよろしくお願いします。また、明治大学黒川農場の学生さんには実施において多くのご協力を頂きました。ありがとうございました!


2018年8月29-31日 日本土壌肥料学会
日本土壌肥料学会の年次大会が本キャンパス(湘南キャンパス)にて開催されました。3日間で約1000名ほどの参加者があり、終始活発な議論が行われました。大会中は晴天に恵まれ、大変暑かったですが、大きなトラブルもなく無事予定通りに終了することができました。本研究室からは修士2年の並木君が口頭発表を行いました。また、管理人は期間中も種々の運営に関する準備があったためポスター発表を行いました。管理人はおとなりの植物栄養生理学研究室の伊藤先生とともに裏方(実働部隊)の中心であったため、終始何かに追われていて、多くの発表を聞けなかったのが悔やまれます。来年度の静岡大会では、しっかり勉強したいと思います。いずれにせよ、無事に終わって何よりでした!円滑な進行にご協力頂きました参加者の皆さまにも厚くお礼申し上げます。


2018年6月21-24日 土壌調査(秋田県由利本荘市)
卒業研究で使用する土壌を鳥海山で採取しました(隅田、小林、岩下、小川、永井)。関東地方では梅雨の天気でしたが、こちらは天候にも恵まれて、無事に調査、サンプリングができました。現場は森林資源科学科森林植物微生物学研究室の鍛代邦夫先生が長年研究対象とされているフィールドです。以前から先生より、鳥海山のブナ林やササの生態についてお話を伺っていたので、どうしても現地に行きたいと希望していました。今回、先生のご研究で現地に行くという話をお聞きして、急きょ我々も相乗りさせて頂き、今回の調査が実現しました!近接した植生と地形の異なる4断面を調査しました。また、調査期間にわたって鍛代先生より鳥海山の植生や森林生態に関するお話をお聞きすることができて非常に勉強になりました。植生抜きでは土壌は語れません。今後も機会があれば同行して、広い視点で土壌を見れるように勉強していきたいと思います。鍛代先生、ありがとうございました!

2018年4月15、16日 試料採取(静岡県富士宮市)
卒業研究で使用する富士宮市の畑土壌2地点の表層土壌試料を8名で採取しました。5m間隔でサンプリングしたため、試料数も50以上となりました。写真のとおり初日は午前中小雨でカッパ+長靴での作業となりましたが、午後からは雨も止みました。翌日は晴天のもと作業を行い目的を全て完了しました。富士宮市は富士山の西側に位置しています。火山灰は本来偏西風によって火口の東側に堆積しますが、富士宮市は富士山の近くのため西側にも火山灰が堆積しており周辺土壌では黒ぼく土が分布しています。採取地点は過去に水田であったため、硬盤層が数十cmほどで確認されました。この影響で排水性が通常の黒ぼく土より悪く、翌日も長靴は必須でした。作業中には農家の方にもお話を聞くことができました。我々にとって研究の原点はフィールドですので、現地の方の話は大変貴重でした。土壌は研究室に持ち帰り、畑土壌としての特性評価を行い、今後の施肥設計の指針となるデータとして有効活用できればと考えています。このテーマの卒論生の皆さん、サンプル数が多くて大変でしょうが頑張ってください!

2018年3月19日 学生実験用試料採取
来年度4月から始まる土壌化学実験で使用する土壌試料を、学部農場にて研究室B3とM1で採取しました!雨が今にも降りそうな天気でしたがなんとか天気ももってくれて無事に終了しました。この時期が来るといよいよ来年度も近くなったと実感します。来年度はB3もM1も就職活動や研究で大変な1年ですが、どちらもしっかり頑張って欲しいと思います。

2018年3月2-4日 ペドロジー学会
名城大学で開催されたペドロジー学会でポスター発表(小林)を行いました。また、翌日から1泊2日で開催されたペドロジー学会の野外巡検にも参加しました。管理人は中部地方の黒ボク土をしっかりと観察するのは初めてでしたので、非常に楽しく勉強することができました。巡検で観察した非アロフェン質黒ぼく土と南関東にも広く分布するアロフェン質黒ぼく土では、「色は同じ黒色でも土の手触りが微妙に違う」という話を、過去に諸先輩から聞いていたので「どんなものか?」と前々からかなり気になっていたのですが、巡検によって体感できた気がしています(言葉で表現するのは難しいですが、確かに違っている感触がしました。ぬるっ!とした感触です。)。また、夜の検討会や放談会でも多くの先生や学生さんと意見交換できて大変充実した学会+巡検でした。運営に携わった多くの先生方と名城大学の学生さんにお礼申し上げます!

2018年2月22日 卒業論文発表会
卒業論文発表会が開催されました。各テーマごとの卒業論文発表が10題ならびに研究室所属M2による修士論文発表とM1による修士論文研究中間発表の合計12題の発表が行われました。発表では限られた時間内でそれぞれ行ってきた研究結果が発表され、終始活発な議論が行われました。また、研究室に配属された新4年生も全員参加しました。発表後は、新4年生に対して2018年度に実施する研究テーマの説明も教員によって行なわれました。発表後は食堂棟にて打ち上げを行いました。またその後は4年生とカラオケで熱唱してしまい管理人は翌日声が枯れてしまいました・・。後は4年生は卒業論文を提出するだけとなりましたが、これが最大のハードルです。あとひと踏ん張り頑張ってください!

2018年2月5日 修士論文発表会
久しぶりの更新となりますが、2月5日(月)、6日(火)と大学院の修士論文発表会が開催されました。当研究室では田村勇樹君が「植物残渣・食品廃棄物を材料とする焼成物の農業利用に関する研究」の題目で発表を行いました。発表は無事に終了し、発表後の質疑応答もしっかりと対応していました。修了までのひとつ目のハードルが無事に終わりましたが、修士論文の作成が大きな山です(管理人も当時は苦労しました・・)。インフルエンザなども流行していますので、風邪など引かずに修論提出まで頑張ってほしいと思います。田村君お疲れさまでした!

2017年12月19日 大掃除、新配属生歓迎会
朝から夕方まで研究室の大掃除を行いました。器具の配置場所や廃液等の処理法などを理解するために、新配属生(3年生)も大掃除に参加しました。洗いものも予想以上に出てきて思ったよりも時間がかかりましたが、何とか最低限の掃除はできました。大掃除後、食堂棟にて新配属生歓迎会を行いました。歓迎会では各々の自己紹介を行い、3年生は今後の研究室での抱負、4年生と大学院生は3年生にアドバイスなど行い、楽しく過ごしました。修士2年と4年生はあとひと踏ん張り修了・卒業に向けて頑張ってほしいと思います。修士1年と3年生は、これからの1年間は就職活動も入って忙しい日々になりますが、研究もしっかり頑張って充実した1年にしてください!

2017年12月18日 中間発表会
各自の研究内容をまとめた中間発表会を朝から実施しました。4年生と修士2年生は今日が卒業論文および修士論文発表会前の最後の発表となります。論文作成にあたって、不足する分析項目やデータ解析に関する指摘が多くあり、学生はこれから卒業や修了まで、まだまだやるべき内容がたくさんあるということを実感したかと思います。これからますます寒くなってきますが、風邪・体調に気をつけてあとひと踏ん張り頑張ってくれることを期待しています。

2017年11月25日 土壌肥料学会関東支部神奈川大会
土壌肥料学会関東支部神奈川大会が我々のキャンパスで行われました。当日は朝から晴天に恵まれ、滞りなく終了することができました。一般発表は49題あり、当研究室やおとなりの植物栄養生理学研究室の修士学生も発表しました。また、高校生ポスターも7題発表がありました。高校生の発表も非常に興味深い内容であり、私も新しい視点で勉強できました。管理人は当日裏方でしたので、全ての参加者の発表を詳しく伺う時間を取れなかったのが悔やまれますが、終始活発な議論が行われていました。会場設営や片づけ、受付、案内などでお手伝い頂いた本大学の学生の皆さま、ご協力ありがとうございました。
なお、本キャンパスにて来年度の土壌肥料学会全国大会も8月29-31日に開催されます。こちらも多くの皆さまのご参加をお待ちしております!

2017年10月27、28日 土壌調査(鹿児島県志布志市)
ペリレンキノンをはじめとする各種研究に用いる試料採取のため、研究員の井上と小林が鹿児島県志布志市でサンプリングを行いました。写真の左下にある褐色の層はアカホヤ層と呼ばれ、約7,300年前に喜界カルデラから噴出した火山灰を主成分とする層です。表層からアカホヤ層までの約2mには、暗色の累積性A層が認められます。このような厚いA層が2mも連続して認められる土壌は世界的にも類希な土壌です。貴重なサンプルとして有効に活用します。なお、台風22号の影響で28日の帰りの飛行機を早める事態となってしまいましたが、サンプリングは無事に果たす事ができて一安心しています。

2017年10月21日 高大連携教育
高大連携教育として、小林が日大藤沢高校1年生11名の生徒に対して「土の秘めたるパワー!」のテーマで講義と実習を行いました。講義では土壌の役割や「国際土壌の10年」などを説明した後、補助学生(修士学生2名)による保水能の比較実験を実演しました。最後に藤沢土壌断面を模したネックレスを全員で作成しました。ネックレス作成では、A層とB層のグラデーションをうまく反映するのに苦労しましたが、参加者全員がそれぞれオリジナルのネックレスを楽しく作成しました。今回の講義・実習が参加者の皆さんの進路を考えるきっかけのひとつや、農学・土壌に興味を持つ機会になればと思います。

2017年10月10日 研究室ゼミ
毎週1回の研究室ゼミも夏休み明けから再開して本日で3回目となりました。今週からは英語論文の和訳と理解だけでなく、毎週ひとつの研究テーマごと、夏休み以降の研究結果と今後の予定のプレゼンを始めました。夏休みよりは当然実験データは出ていましたが、データのまとめ方については今後の要検討事項だと思いました。卒業論文の提出はまだ4ヶ月ほど先ですが、色々とやっていたらあっという間に提出となります。限られた時間を有効に使って卒論をしっかり書き上げて、力をつけて次のステージに進んでくれることを期待します!!

2017年10月7日 研究室対抗ソフトボール大会
毎年恒例の紫友会杯争奪・研究室対抗ソフトボール大会が行われました。天気予報では雨の可能性もあったため、実施が心配されましたが当日には雨も止んでおり、無事に開催されました。土壌圏科学研究室は2勝2敗の成績で7研究室中で第3位でした。日ごろの運動不足もあってか学生の何人かは試合中に転んでしまった様ですが、大きな怪我もなく、無事に終わることができました。終了後は食堂棟で表彰式と懇親会を行い、皆で健闘をたたえ合いました。研究室学生の皆さん、第3位おめでとうございました(ややあっぱれ)!!


2017年9月29、30日 土壌調査(埼玉県秩父市)
ペリレンキノン研究で使用する十文字峠のポドゾル土の調査と試料採取を行いました。当該地域は環境省、林野庁の指定区域であり、許可を得るのに3ヶ月強かかりました。当研究室スタッフ(隅田、小林、学部生2名(写真右から2人目と3人目))だけでなく、首都大学から川東先生と学生5名、山口大学の柳先生にもご参加頂き、総勢11名で行いました。 ポドゾルは日本では高山地域のごく一部しか分布しない貴重な土壌です。登山口から目的地まで2時間半程かかったため、到着直後は皆ヘトヘトでしたが、ポドゾル断面が現れたら全員の疲れは飛んでいきました。O層、E層、Bh層、Bs層の色の変化や埋没E層の生成過程についてあれこれ議論したりして充実した調査となりました。下山後は海ノ口温泉で調査の疲れを取りました。参加者の皆様、お疲れさまでした!

2017年9月25日 大学院特別講義
IUSS(国際土壌科学連合)次期会長である小﨑 隆 先生(愛知大学国際コミュニケーション学部 教授)にお越し頂き、「土地劣化に挑む!〜持続可能な開発を目指して〜」の題目で大学院生向けの講義を行って頂きました。はじめに、2015年の国際土壌年に引き続いて現在実施中の“International Decade of Soil”(国際土壌年の10年)の目標、活動状況などをご紹介頂きました。次に、小﨑先生らの研究グループによって実施されている西アフリカ・ニジェール共和国での風食被害の現状と、風食を抑制するための休閑ベルト農法に関する事例についてご紹介頂きました。休閑ベルト農法は、現地農民に付加的な負担をかけない風食防止策として有効であることが現地データによって実証されていますが、実際の普及にあたっては社会的、宗教的な問題などから、思いどおりに進まない(技術を受け入れてもらえない)現状も伺いました。こうした点は、理屈(サイエンス)だけではなく、現地人との信頼関係の構築も非常に重要であり、幅広い分野の専門家とともに取り組む課題と感じました。地球環境の保全、爆発的に増加する世界人口を養うためにも、土壌劣化は何としても食い止める必要があります。我々土壌研究者は研究活動だけでなく、一般の方にも土壌の重要性を理解してもらうための社会活動にも引き続き取り組む必要があると改めて感じました。小﨑先生、貴重な講義をありがとうございました。

2017年9月5~7日 土壌肥料学会
東北大学で開催された土壌肥料学会(仙台大会)で発表(口頭:隅田、井上、小林;ポスター:M2田村(写真左))しました。来年度(2018年度)の土壌肥料学会は我々のキャンパス(日本大学生物資源科学部湘南キャンパス)で開催されることから、発表以外にも関係各所との引き継ぎや、普段気にしない運営に関する細かい所をチェックしたりして、なんだかんだ慌ただしく終わった感があります。さらに、全国大会に先立ち、土壌肥料学会関東支部大会(神奈川大会)も2017年11月25日に同じく湘南キャンパスで開催されるため、これからしばらくは大会の運営と準備で忙しくなりそうです。土壌肥料学分野を盛り上げるためにも、両学会への多くの参加申込みをお待ちしています!

2017年8月26~28日 第四紀学会
研究員の井上と小林が福岡大学で開催された第四紀学会でそれぞれ口頭発表を行いました。私は第四紀では初発表でしたが、当学会で何度も発表されている井上研究員の事前アドバイスによって無事に発表できました。土壌学の視点とは異なる有益なご質問とご意見を頂き、自身の今後の研究に関して実りの多い学会でした。また、炭を取り扱う発表もかなり見受けられました。炭(火災や山焼き由来の炭)は現在土壌学でもホットな話題であるため、炭を題材とした異分野間での共同研究などができれば、面白い知見が得られるのではと思っています。いずれにせよ、広い視点で研究を追求する上で、他分野学会への参加は非常に有効だと改めて感じました。

2017年8月21~23日 第28回六大学合同土壌調査検討会(神奈川県相模原市)
六大学合同土壌調査検討会に参加しました(小林、修士学生1名、学部生1名)。この検討会は、関東に所在する土壌関連の研究室のうちの6大学(筑波大学、千葉大学、東京農工大学、首都大学東京、明治大学、日本大学)の研究室学生を対象に、土壌調査法の習得と学生間の交流を深めることを目的としています。第28回目の今年度は東京農工大学FM津久井(神奈川県相模原市)で実施されました(当番校:東京農工大学、参加者:22名)。初日は土壌調査地域に関する一般情報と、翌日の調査地点の地形や植生観察、具体的な調査法の手順を学びました。夜は勉強会に続いて懇親会を行いました。2日目は3班に分かれ、標高の異なる3地点の断面作成と記載を学生主体で行いました。夜は、翌日の発表会の準備を行いました(班によっては午前3時までかかりました)。最終日は東京農工大学の田中治夫先生から調査地点の概要をご説明いただいた後、各班ごとに土壌断面に関する発表を記載票を基に行いました。発表会では記載項目に関する細かい内容から土壌分類、土壌生成までの幅広い議論と検討が活発に行われました。管理人は今回で5回目の参加となりますが、学生だけでなく私も毎回新しい発見と勉強をさせて頂いています。我々の研究はフィールドが原点です。今後も本検討会に積極的に関係して、学生さんとともに知識を吸収しながら、土壌に関連するコミュニティーの活性化に貢献していきたいと思います。農工大の田中先生、杉原先生、学生の皆様、3日間ありがとうございました!


2017年8月8日 中間発表会
研究テーマごとに約15分間、研究の背景・目的から結果と考察、今後の予定までを含めた中間発表会を行いました。自身の研究に関する初めてのプレゼンであったため、「人に見せるプレゼン」には不十分な発表もありましたが、研究目的はしっかり把握していて安心しました。また、終了後は打ち上げを行いました。就職活動もほぼ終わったこれからが研究の本番です。しっかり頑張ってくれることを期待します!

2017年8月5、6日 オープンキャンパス
当研究室では模擬実験と研究室開放を行いました。模擬実験では「秘めたる土のチカラ!土壌緩衝能を調べてみよう!」のテーマで黒ぼく土と川砂の緩衝能を比較する実験を行いました。5日(土)は訪問者も少なく意気消沈していましたが、6日(日)は多くの高校生や保護者の方に参加を頂き、研究室の学生も昼食が食べる時間がほとんどありませんでした(申し訳ない!)。今後も来場者の方に土壌への関心を高めて頂くための、安全で楽しい実験内容を検討していきたいと思います。二日間に渡ってお手伝いしてくれた研究室学生の皆さん、お疲れさまでした!!

2017年7月23、24日 土壌調査(新潟県妙高市)
ペリレンキノン系色素の研究に使用する土壌を新潟県妙高山で採取しました(隅田、小林、学部生2名)。土壌試料採取地点はペリレンキノン系色素の生産者のひとつとして考えられている糸状菌(Cenococcum Geophilum)の菌核を多量に含む土壌であり、我が国の土壌有機物研究者の間ではよく知られている土壌です。この地域は国立公園特別地域および水源涵養保安林に該当するため、関係各所からの採取許可を得るまでに3カ月程度要しました。当日はやや曇りがちで小雨もありましたが、無事に目的を果たすことができました。また、当日は新潟県農業総合研究所の白鳥豊氏にもご同行頂き、土壌調査に関することから、新潟県の稲作に関する貴重なお話を聞くことができ、非常に充実した調査となりました。下山後はふもとの燕温泉でゆっくり汗を流して、調査の疲れを取りました(管理人はその後数日は筋肉痛に苦しみましたが・・)。

2017年7月22日 小林助教留学報告会
助教の小林の米国アリゾナ大学での留学報告会(昨年度1年間、長期海外派遣研究員)を最近5年間の研究室OBとOGを招待して開催しました。総勢40名弱の皆様にお集まり頂きました。現研究室学生も卒業生・修了生から、これからの卒業研究に関することや、社会人生活に関して様々なアドバイスを受けたようで非常に楽しく、充実した会となりました。ご参加頂いたOG、OBの皆様、スタッフとしてお手伝いしてくれた現研究室学生の皆様、ありがとうございました!今後もこうした会を定期的に開催できるように検討してまいります!

2017年6月10日 学生実験打ち上げプラス暑気払い
4月から2ヶ月間続く土壌化学実験の打ち上げと暑気払いを兼ねたバーベキューを農場にて行いました。学生実験が終わるとようやく一段落です。これからは研究にもギアを上げていきます!学生実験は研究室学生の補助が無ければ成立しません。学生の皆さん、ご協力ありがとうございました。なお、(管理人の飲みすぎで)写真は撮り忘れましたので文章のみの報告となります。申し訳ございません!
2017年6月7日 土壌調査(神奈川県秦野市)
井上弦博士(神奈川県農業技術センター兼当研究室研究員)の案内で秦野市の戸川諏訪丸遺跡にて遺跡視察と土壌調査を行いました(隅田、小林、学部生2名)。この地点は将来的には高速道路が通る予定のため、写真のとおり発掘作業も行われています。約6000年~8000年前に富士山から噴出された火山灰を母材とする富士黒土層を中心に採取しました。我々の大学が位置する藤沢市でも富士黒土層は観察されますが、こちらは藤沢より「黒土」というほどの暗色は観察されませんでした。この理由をあれこれ考えて議論するのは大変楽しい時間です。また、かながわ考古学財団の加藤様から、当地点の歴史や遺跡調査に関するお話も伺うことができ、貴重な調査・視察となりました。

2017年5月12、13日 研究室ゼミ合宿
静岡県富士宮市にある富士自然教育センター(FNEC)にて研究室ゼミ合宿を行いました。本ゼミ合宿の目的は個々の研究テーマに関する背景と目的を理解し、目的を達成するための実験計画を立てることです。非常に静かな環境の中、学生たちは研究テーマに関するこれらの内容をまとめました。また、翌日は夏季に行う芝刈りの際の障害となるモグラ塚を平らにならす作業も行いました。管理人はほぼ毎年この作業をさせて頂いていますが、モグラ塚の数と塚の大きさにはいつも圧倒されます。土壌の中ではさまざまな生物が生活していることを改めて思い知らされます。最後に富士宮市内にある浅間神社で研究室学生の卒業研究と就職活動の成功をお祈りして、ご当地グルメ(富士宮焼きそば)を堪能して終了しました。

