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大学院からのお知らせ

2024.12.26 学会発表

下垂体機能を支えるホルモン顆粒の謎にせまる!「下垂体コルチコトロフおよびコルチコトロフ由来AtT-20細胞におけるグラニンタンパク質発現の分子・形態学的解析」 獣医学専攻 博士2年 菊池正太 

第167回日本獣医学会学術集会 2024年9月10日

下垂体の内分泌細胞はいろいろな種類のホルモンを産生・分泌しています。ホルモンは動物の成長、繁殖、ストレス反応、エネルギー代謝など、多くの機能を制御しています。私たちは、ホルモンが詰まっている分泌顆粒が細胞内でどのようにできるのかについて、顆粒形成に関わっているグラニンと呼ばれるタンパク質に注目して研究しています。複数のグラニンに対する抗体をラットの副腎皮質刺激ホルモン産生細胞に反応させ、結合した部分を蛍光色素や金コロイドで標識するという方法を用い、1つずつの顆粒の性質の違いを明らかにしました。これまで、セクレトグラニンIII(SgIII)というグラニンがホルモンを塊状に凝集させる性質を持っているクロモグラニンA(CgA)というグラニンと結合することが知られていました。私たちはCgAとは別のクロモグラニンB(CgB)というグラニンが同じような働きを持っているのではないかという仮説を立て、解析を行いました。その結果、CgBにはCgAと同様にSgIIIと結合する性質がありましたが、CgB顆粒はCgA顆粒とは同じではないことがわかり、性質の異なる顆粒が細胞内に混在していることを見つけました。

指導教員 獣医学科 獣医解剖学研究室、五味浩司
獣医学科URLはこちら: 日本大学 生物資源科学部 獣医学科

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