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2025.02.03 学会発表
日本分子生物学会 2024年11月27日
生物のDNAは様々な要因により傷害をうけ、なかでも致死的なのはDNAが切断されるような傷害です。
真核生物のゲノムDNAの切断傷害を修復する方法として、切断された部分と塩基配列の似ている部分(相同部位)を相同染色体から探し出して元に戻す「相同組換え」という機能があります。相同部位を探し出して対合するために働いているタンパク質がRad51です。
Rad51はRad51同士(Rad51-Rad51)が一方向に連続して結合して働いています。これをフィラメント構造といい、Rad51の機能に重要です。本研究では、フィラメント構造を形成するためのRad51-Rad51の結合に必要なアミノ酸残基の特定を行い、それらのアミノ酸残基がDNA修復に関与しているのかを解析しました。
その結果、F187、Y249、A250、Y253の4つのアミノ酸残基を他のアミノ酸に代えると、Rad51のDNA修復の機能が低下し、Rad51フィラメントの長さも変化しました。
このように、Rad51-Rad51が結合しフィラメント構造を形成するにはF187、Y249、A250、Y253の4つのが重要であることがわかりました。
指導教員 バイオサイエンス学科 新井直人
バイオサイエンス学科URLはこちら: https://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~NUBSbio