NEWS

大学院からのお知らせ

2025.02.03 学会発表

酵母で遺伝子の相同組換えに必須なタンパク質Rad52のDNA結合に関与する3つの領域の解析「出芽酵母Rad52による一本鎖DNAアニーリング活性に関与するDNA結合部位の解析」応用生命科学専攻 修士2年 吉岡健太郎(佐野日本大学高等学校)

日本分子生物学会 2024年11月28日

 生物のDNAは様々な要因により傷害をうけています。
 そのなかでもDNAが切断されるような傷害は致死的となります。出芽酵母のゲノムDNAの切断傷害を修復するために働いているタンパク質のうち最も重要なのがRad52です。
 Rad52はDNA切断を修復するために様々な機能をもっています。その中の一つが切断されたDNA末端に生じた一本鎖DNA部分に相補的な箇所を探して一本鎖DNA同士を水素結合させる活性(アニーリング活性)です。Rad52はDNAの結合に関与する3つのアミノ酸部位(R70、K117/R148、C475-504)をもっています。
 この3つのうちアニーリング活性に関与しているのはどの部位なのかを解析しました。その結果、R70とC475-504の2つのDNA結合部位がアニーリング活性に中心的に働いており、K117/R148DNA結合部位は通常では働いていないことがわかりました。
 しかし、何らかの要因によりC475-504 DNA結合部位が無くなったとき、K117/R148 DNA結合部位が代わりに機能して、DNA切断という生物の危機を乗り越えようとしていることがわかりました。

指導教員 バイオサイエンス学科 新井直人
バイオサイエンス学科URLはこちら: https://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~NUBSbio

BACK TO THE LIST