研究室紹介

准教授 越後谷 裕介(Echigoya Yusuke, DVM, Ph.D)

 日本大学 獣医学科 実験動物学研究室のWebサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
研究室活動や研究・教育、実験動物学、獣医学に関することを随時発信してまいります。
当研究室に興味を持った方、研究を通して考える力を養いたい方、大学院に興味のある方はお気軽にご連絡ください。

コラム:日本実験動物医学会
遺伝性疾患の研究における実験動物の役割と課題〜筋ジストロフィーモデル動物を例に〜

<略歴>

2007年 日本大学 生物資源科学部 獣医学科 卒業
2007年 日本大学大学院 獣医学研究科 博士課程 進学

2008年 国際協力機構 (JICA) 「ウガンダ家畜疾病対策計画」短期派遣協力隊員

2011年 同大学大学院 獣医学研究科 博士課程修了 博士(獣医学) 日本大学
2011年 国立長寿医療研究センター 博士研究員

2012年 カナダ・アルバータ大学 医歯学部 遺伝医学部門 博士研究員

2015年 カナダ・アルバータ大学 医歯学部 遺伝医学部門 日本学術振興会(JSPS) 海外特別研究員

2017年 日本大学 生物資源科学部 獣医学科 助教

2019年 日本大学 生物資源科学部 獣医学科 専任講師

2023年 日本大学 生物資源科学部 獣医学科 准教授 現在に至る

動物や細胞を使った研究のため「責任感」と「計画性」が特に必要です。研究によって「わからないことを自分で調べる力」を身につけてください。獣医師にも必要です。
研究は未知の問題を解決するための唯一の方法です。授業・実習では学ぶことができない「誰も知らないことを発見すること(研究)」を楽しんでください。研究によって獣医師・社会人に必要な「本質を考える力」が養われます(結果的に国家試験の合格に繋がります)。協調性を持って計画的かつ主体的に実験(課題)に取り組む学生を歓迎します。
大学院への進学(学内・学外を問わず)を考えている場合には、進学に応じた研究活動が可能です。学部生の時に研究成果が出ると大学院進学後の経済的支援も可能な場合があります。積極的に学会発表や論文発表にチャレンジしてください。


越後谷 裕介

実験動物学A

「実験動物に対する倫理と福祉」および「適正な動物実験」を理解し実践するために必要な知識と情報を解説する。動物実験の必要性や実施する上での基本的概念(3Rs)、各種法律をはじめ、実験動物分野における獣医師の役割、実際に動物実験を始めるまでのプロセス、実験動物を取り扱う上で必要な専門的知識(遺伝、育種、繁殖、飼育管理、解剖・生理学的特徴など)を中心に解説する。

実験動物学の歴史から人間の動物の命に対する考え方の変遷を知り、現在の実験動物に対する倫理観や動物福祉、さらには関連法規がどのように確立されてきたのかを考える。実験動物の社会的役割とそれを支える獣医師の役割について考える。各単元では様々な実験動物の生物学的特性および繁殖・管理方法、実験手技について学び、「適正な動物実験とは何か」を考える力を身につける。

実験動物学B

動物実験結果の信頼性と実験実施者の安全を保証するために不可欠な実験動物および実験動物施設の衛生管理(微生物コントロール)の必要性と方法について解説する。実験動物の繁殖成績や生産、実験結果、実験実施者の健康に影響を及ぼす様々な感染症について解説する。医学・薬学・獣医学領域において病気の発症メカニズムの解明・予防法・治療法の開発に多大な貢献をしている疾患モデル動物について、遺伝子組換え動物やトランスジェニック動物を含めて解説する。また、近年目覚ましく発展している発生工学技術が新しいモデル動物の作出や疾患研究においてどのように活用され、社会に貢献しているのかについて解説する。

実験動物と実験実施者の健康と安全を保証しながら信頼性の高い動物実験を実施するためには、動物飼育施設内の衛生管理が重要であることを理解する。実験動物施設や関連施設において感染症が発生した場合を想定して、病原体の同定方法や対処方法について考える。疾患モデル動物の人間社会への貢献と共に、発生工学技術によって多種多様なモデル動物が作製されていることを知り、今後の医療や獣医療にどのように役立てるべきかを議論するための知識と考え方を身につける。

研究室人員構成(2025年4月1日現在)

教員

准教授 越後谷 裕介

動物飼育施設 管理獣医師

臨時職員:1名

学生

6年生:7名

5年生:4名

4年生:4名