今年の演習林フィールド実習は、第1回目が8月23日から4日間水上演習林で実施されました。昨年と異なる点を紹介します。
変更テーマの一つは、キノコに関する実習で、森林におけるキノコの生態や代表的なキノコの形態的特徴や見分け方について学び、実際に顕微鏡で胞子等を確認するということを目標としています。
水上演習林での観察や採集は特に問題はないのですが、実験室で顕微鏡観察をする時間が限られており、2、3種類のキノコの胞子を観察できれば上々といったところです。
演習林内でのキノコ採集は、学生にはかなり楽しいようです。特に大型のキノコや変わった形のキノコを見つけると皆喜々として採集していました。また、実験室では最初は顕微鏡でどこを観察したら良いか分からなかったようですが、胞子などを実際に視野に出して見せると、興味を持ったようでした。短時間でしたが、キノコについて少しは興味を持ってもらえたと思います。(阿部教授談)
![]() 阿部(恭)教授指導によるキノコ採集の様子 |
![]() ボタンイボタケ |
![]() コシロオニタケ |
![]() ツギハギハツ |
![]() ヤマドリタケモドキ |
![]() |
![]() |
一方の変更テーマは、樹木のCO2測定についてです。実習学生は15名程度を対象とした班編成で、樹木の大きさも胸高直径10cm程度で作業も時間内に終わりました。伐倒はやはりみんな楽しそうでした。何人かの学生は、演習林職員の後藤さんに教えてもらってチェーンソーを動かして楽しんでいました。チェーンソーは人気ですね。
伐倒した樹木をばらす段階では、枝や葉に直接触れるので、樹木への親しみがわいたようでした。今回はハウチワカエデとスギを対象としましたが、葉のつき方(対生であるとか)、スギは枝と葉が分離できないことなどを実感したようでした。呼吸測定については、こうやればCO2の放出が測れるのかー、と全員興味津々でした。(上村助教談)
![]() スギとハウチワカエデの伐倒1 |
![]() スギとハウチワカエデの伐倒2 |
![]() 幹、枝、葉にそれぞれ分解1 |
![]() 幹、枝、葉にそれぞれ分解2 |
![]() 部位毎に重量の測定 |
![]() 幹・枝・葉の呼吸量の測定 |