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2009/06/03

君津演習林現地検討会を行いました。

 徳山学部長をはじめとする計22名による君津演習林の現地検討会が6月3日(水)に実施されました。本検討会の目的は、君津演習林の現状視察と今後の利用計画について考えることです。現地説明には井上演習林長ならびに海老原君津演習林担当が当たりました。
 下ノ原地区のスギ・ヒノキ造林地は、きれいに整備されており、木材生産を目指します。傾斜地に残された暖帯林を代表するコナラを主体とする広葉樹林は、里山広葉樹として貴重な環境資源です。このコナラ林からは、十分なシイタケ原木や木炭の資源が供給可能です。
 きれいに管理された演習林の森林と手入がされてい隣接地の放置森林との境界は一目瞭然です。下ノ原地区の演習林は、地域の模範森林ともなり得る整備された演習林といえます。

 一方、急峻な傾斜地の多い小坂沢地区の演習林は、植林可能地にはスギ、ヒノキが植栽されており、資源量としての蓄積が期待できます。しかし、近年シカの侵入が見られ、下層植生食害も見られます。野生動物侵入にともなう、ヒルも増えつつあることなど今後の森林科学科の教育・研究の課題です。
 大学の演習林の役割は、学生と教員の教育・研究の場所の提供が主たるものです。今後とも演習林は、学部、学科との連携のもとに、教学の場の維持管理を益々充実させ、フィールド実習に関わるプログラムの開発や森林の新たな活用を目指します。
 今回の検討会を通じて、行き届いた森林管理が豊かな環境を醸成し、野生動植物の生息環境を守り、多様性に富む自然を作るということを参加者全員が再確認した有意義な現地検討会になりました。 皆様本当にお疲れ様でした。