前回、樹木の花が当たり年だと書きました。本当に今年の春はいろいろな木が花の競演を見せてくれました。初めは昨年末のスギ花粉総飛散量の予測情報からでした。予測通りスギ花粉量は多く、初めて花粉症になられた方も多かったのではないでしょうか。スギの他にはハルニレ・ツノハシバミ・ブナ・アカシデ・エゾエノキ・ミツデカエデ・チドリノキ・ケヤキ・オニグルミ・ミズキ・マルバカエデ・ハクウンボク・タカノツメ・サルナシ・ヤマボウシ・シナノキ・ケンポナシ・ハリギリ等が花をたくさん咲かせてくれました。今回はその後の果実等を紹介します。
![]() ブナ |
![]() アカシデ |
![]() ミツデカエデ |
![]() チドリノキ |
![]() ミズキ |
![]() ハクウンボク 花じゅうたん |
![]() サルナシ |
![]() ヤマボウシ |
![]() シナノキ |
![]() ケンポナシ |
今年はモリアオガエルの産卵を目撃することができました。モリアオガエルは樹上に産卵するカエルとして有名です。雌は「卵」と「にかわ状物質」を分泌し、後あしでかきまぜて白い泡状の卵塊をつくります。雄も後あしでかきまぜを手助けします。大きな卵塊は20p以上になるものもあります。おたまじゃくしは卵塊の中でふ化し、下の水たまりに落ちていきます。 演習林の近くでは、大峰山古沼がモリアオガエルの繁殖地として昭和36年に群馬県天然記念物に指定されています。
![]() モリアオガエル |
![]() 産卵 |
以前、ヤマビルはいなかったのですが、ホンシュウジカとニホンイノシシの分布拡大に伴って出現してきたようです。昨年ぐらいから個体を確認し始め、今年はついに吸血被害に遭ってしまいました。吸血時、血液を固まらせない物質と痛みを感じない物質を出すので吸血被害に気がつきません。衣類が血液で赤く染まって気がつくことが多いです。防護方法としては防虫スプレーを吹きかけておくことで、ある程度効果があるそうです。
![]() ヤマビル |
![]() 吸血被害 |
(2011年8月)