2022/8/24
★北国のウミウ(5/18,7/20)のその後②
今週も北国のウミウの様子をご紹介します。
簡単なクイズもありますよ。
ウミウの給餌の様子です。
幼鳥は親鳥の口内に頭を入れて餌をもらいます。
給餌中のウミウの背に、
なんとオオセグロカモメがとまります。
親ウミウはびっくり!
次の動画の画面中にウミウ(黒)と
オオセグロカモメ(ねずみ色)の雛がいます。
それぞれ何羽?
潜れるようになった幼鳥が海藻をくわえて得意げです。
でも岩に上がり、身震いと同時に飛んでしまい、しょんぼり。
ウミウもオオセグロカモメも
神奈川県では冬鳥として10月下旬頃から
海岸などに渡ってきます。
中には今年生まれの若鳥も見られます。
江の島や稲村ヶ崎に、
よい観察ポイント(休息場やねぐら)があります。
是非!
2022/8/24
★北国のウミウ(5/18,7/20)のその後
4月下旬から観察している
知床半島ウトロにあるコロニーを
7月下旬~8月上旬に再訪しました。
海鳥の世界をお楽しみください。
オロンコ岩の上からコロニーを望みます。
オオセグロカモメやアマツバメが飛び交います。
ウミウは、約半数くらいが完全に巣立ち
残りに羽根の生え揃った雛がみられました。
多くの雛は元もと巣のあった場所の近くで
自由に動き回っています。
ウミウの親子です。
左上がウミウの親鳥、
中央で並んでいるのが巣立ち前の雛です。
他の雛にいたずらをする雛もいます。
崖から落ちないか、心配。
6月に抱卵をしていた巣では小さな雛がみられました。
親鳥の下に雛が見え隠れしています。
発育段階をみると早い巣と遅い巣とでは、
一月以上の差があります。
コロニー直下の岩礁は巣立ったばかりの幼鳥と
少数の成鳥が集まっています(日中の休息場)。
全体黒く、顔の白が目立つ個体が
成鳥(中央の小高い岩上など),
頭から背面が濃こげ茶で腹が
白か茶の個体が巣立ったばかりの幼鳥です。
岩を飛び跳ねたり、羽ばたいたり、
けんかをしたり、にぎやかです。
まるで保育園のよう。
次回も北国のウミウの様子をご紹介します。
2022/8/9
★骨クイズ
突然ですが、ほねほねクイズのコーナーです!
3問出題します。答えは本文の後半にて。
【第1問】私は誰でしょう?
A.ウマ B.ウシ


【第2問】 誰の頸(くび)でしょう?
A.クジラ B.アフリカゾウ

【第3問】誰の趾(あしゆび)でしょう?
A.イワトビペンギン B.ダチョウ

わかりましたか?
それでは正解を発表します。
【第1問】正解:B.ウシ
ウシやシカなど偶蹄類の多くの種で
上顎に切歯がありません。
同じ草を食べるウマは、
上下に立派な切歯があります。

写真は、ツシマジカの上顎を
下から見たところです。
下顎の切歯の当たる場所は、
まな板の様に平らです。

【第2問】正解:A.クジラ
写真のクロミンククジラは各骨が
くっついて(癒合して)いますが
7枚の板状の骨があります。
ほとんどの哺乳類の首の骨(頸椎)の数は7です。
首の長いキリンの頸椎も7つです。

Bのアフリカゾウ

【第3問】正解:B.ダチョウ
ダチョウの趾は2本です。
速く走る動物は、指の数が少ない傾向があります。
カラスなど多くの鳥は、前に3本後ろに1本の
4本の趾を持つ種が多くあります。

Aのイワトビペンギン

2022/8/3
★夏の海岸植物
夏の海岸には魅力的な植物がたくさんが生育しています。
観察には、海の家などのない静かな海岸がお薦めです。
■ネコノシタ(キク科)

砂浜等に生育して茎が地面を長く這います。
変わった和名は、葉が厚く、著しくざらつく(※)
ことに由来します。ネコの舌の感触です。
※さわった時にざらざらすること。
■ボタンボウフウ(セリ科)

ボウフウとは中国のセリ科の薬草ですが、
しばしばセリ科植物の名前に使用されます。
葉がボタンに似るからボタンボウフウ。
■イワダレソウ(クマツヅラ科)

岩場に生育し垂れさがる様子が名の由来。
■ハマゴウ(シソ科)

砂浜に生える小低木で、地面を長く這います。
葉や実がラベンダーに似たよい香りがあります。
■ハマカンゾウ(ワスレグサ科)

昔、ユリ科に分類されていましたが新分類で
ワスレグサ科となりました。
夏の終わり頃に見られます。

最後に、海岸でのお願いです。
レジャーシート等を押さえる時に使用した石を、
海岸に戻しましょう。
石の重みによる踏圧と日照が遮られるために、
石の下の植物が弱ってしまいます。
(写真は葉山町の小磯海岸)