GRADUATE SCHOOL
獣医学研究科 獣医学専攻
国内有数のレベルを誇る付属動物病院を活用し、国際的なレベルで実力を発揮できる研究者や高度な専門技術者を育成します。
専攻主任から
プロダクションアニマルやコンパニオンアニマル、エキゾチックアニマル、ラボラトリーアニマルなどの疾病予防・診断・治療および公衆衛生の向上、さらに野生動物や水棲哺乳動物の生態研究や保護などを主なテーマとして研究に取り組んでいます。
獣医学専攻 本専攻の構成
臨床系は、動物臨床の現場で生じた疑問を追求するための基礎研究を行いつつ、診断法や治療法の発展に寄与する人材を育成する。応用系は、動物医科学研究センタ-を主な教育研究の場として、感染症の診断・メカニズムの解明や疾病制御・予防に関する最新の知識の教授と高度な技術の習得によって、専門性を有した応用獣医学と臨床獣医学に貢献できる人材を育成する。基礎系においては生命科学に関する質の高い基礎研究の指導を通して能力の高い人材を育成する。
本研究科は、学術の高度化と優れた研究者の育成、高度専門技術者の養成、社会人の再学習機能の強化、および教育・研究上で国際貢献を果たし得る人材の輩出などを目的として教育・研究指導を行っています。過去5年間に毎年平均7~8名の学位授与者を社会に送り出し、試験研究機関および臨床分野で活躍しています。しかも本研究科学生の修了後の就職状況は良好で、本研究科の教育・研究指導体制は社会的にも高く評価されています。
本研究科の教育・研究領域は「獣医比較形態学分野」「獣医比較機能学分野」「獣医感染制御学分野」「獣医疾病予防学分野」「獣医病態制御学分野」「獣医病態情報学分野」の6つの分野から構成されています。湘南キャンパス内にある付属動物病院「ANMEC(Animal Medical Center)」や実験動物研究センターを活用して、高度な専門知識と実践的な技術を習得します。ANMECの医療設備は、MRI(核磁気共鳴断層撮影装置)やCT(コンピュータ断層撮影装置)など最新鋭の画像システムを備え、国内でも有数の研究レベルにあり、きわめて充実した臨床教育研究システムを誇っています。
近年、獣医学の研究対象は、産業動物、伴侶動物、実験動物のほか、野生動物および各種の展示動物など多岐にわたっており、さらに生態系や地球環境の保全・修復にも深く関わりを持つようになってきました。また基盤分野における成果を実証し、応用獣医学を一層発展させるために、先端的な分子生物学的手法ならびに遺伝子工学的手法を駆使した高度な獣医学研究手法の開発が求められています。本専攻ではこうした状況に対応した研究指導体制を整えています。
他の学問と同様、獣医学もまた、国際水準を目指した国際化への対応、社会の高度化、複雑化が進行する中で、自らが将来の課題を探究し、かつそれらの課題に対して幅広い視野に立ち、柔軟かつ総合的な判断力と実践力を有する獣医学技術者の養成、あるいは高度な獣医学専門職業人の養成と社会人の再教育が強く求められるようになっています。そこで獣医学専攻では、国際レベルでの人材をいままで以上に輩出していきたいと考えています。
教育研究上の目的
■ 博士課程
臨床系は、主として動物病院及び医科学を活用し、そこに保有するMRI、X線 CT、放射線治療器など最先端の医療機器を用いて、高度の医療技術と知識を持った獣医療専門家を育成する。応用系は、動物医科学研究センタ-を主な教育研究の場として、感染症の診断・メカニズムの解明や疾病制御・予防に関する最新の知識の教授と高度な技術の習得によって、専門性を有した応用獣医学と臨床獣医学に貢献できる人材を育成する。基礎系においては生命科学に関する質の高い基礎研究の指導を通して能力の高い人材を養成する。
獣医学専攻 教員一覧
獣医比較形態学分野
研究テーマ
五味浩司教授
1.動物神経膠細胞に関する研究
2.遺伝子改変動物を用いた神経-内分泌機能に関する研究
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研究テーマ
渋谷久教授
1.動物腫瘍および遺伝病の分子病理学的研究
2.動物腫瘍の診断学的免疫組織化学の研究
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研究テーマ
近藤広孝准教授
1.エキゾチックペットの腫瘍性疾患に関する病理学的研究
2.犬や猫の病理組織診断に関する研究
3.獣医学領域における法医病理学的研究
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研究テーマ
安井禎准教授
1.動物の外分泌腺に関する分子解剖学的研究
2.動物の内分泌細胞に関する組織細胞化学的研究
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獣医比較機能学分野
研究テーマ
鯉江洋教授
1.動物の心機能および心疾患に関する病態生理学的研究
2.動物の泌尿器疾病における病態生理学的研究
3.鯨類における生理機能に関する研究
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研究テーマ
山﨑純教授
1.イオン輸送体の生理活性と発現に対する薬物制御
2.TRPチャネルの正常上皮細胞やがん細胞における機能的意義と薬物制御
3.皮膚や粘膜の恒常性維持に関与する上皮・結合組織の相互作用
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研究テーマ
岡林堅准教授
1.糖代謝の調節機構に関する研究
2.外分泌の調節機構に関する研究
3.病原真菌の代謝調節に関する研究
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研究テーマ
成田貴則准教授
1.唾液腺における外分泌機構に関する研究
2.イヌの腫瘍細胞における糖代謝に関する研究
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獣医感染制御学分野
研究テーマ
小川健司教授
1.逆化学遺伝学的手法を用いたウイルス複製機構の研究
2.病原性ウイルスの複製を選択的に阻害する化合物の探索
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研究テーマ
遠矢幸伸教授
1.カリシウイルスの宿主特異性の解明
2.動物ノロウイルスの検索と性状解析
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研究テーマ
松本淳教授
1.寄生虫の増殖および病原性発現機構と宿主応答
2.人獣共通寄生虫症の疫学
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研究テーマ
越後谷裕介准教授
1.核酸医薬に関する研究
2.モデル動物を用いた遺伝性筋疾患に関する研究
3.ウイルスRNAを標的とする治療薬の研究開発
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研究テーマ
小熊圭祐准教授
1.猫伝染性腹膜炎ウイルスの病原性判定に関する解析
2.牛白血病の診断法の開発
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獣医疾病予防学分野
研究テーマ
伊藤琢也教授
1.イルカにおける生体防御機構の解明
2.野生動物および家畜狂犬病の分子疫学
3.哺乳類の生体防御機構の比較免疫学的解析
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研究テーマ
壁谷英則教授
1.野生動物における志賀毒素産生大腸菌(STEC)Campylobacter, Arcobacterの疫学的研究と分離株の病原性解析
2.野生鳥獣肉処理施設における衛生管理手法の確立
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研究テーマ
橋本統教授
1.オルガノカインによるエネルギー代謝調節に関する研究
2.エネルギー代謝の関する疾患モデル動物の開発
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研究テーマ
森友忠昭教授
1.魚類造血機構の解明
2.魚類T細胞亜集団の同定
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研究テーマ
片倉文彦准教授
1.魚病ワクチン開発に向けた魚類免疫機構の解明
2.脊椎動物の造血機構に関する研究
3.魚類および哺乳類の生体防御機構の比較免疫学的解析
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研究テーマ
佐藤真伍准教授
1.野生動物とその外部寄生虫における病原性Bartonella 菌の分子疫学的研究
2.Macaca属のサルに分布するBartonella 菌の病原性に関する研究
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獣医病態制御学分野
研究テーマ
浅野和之教授
1.犬および猫における軟部組織外科に関する研究
2.犬および猫における腫瘍疾患に関する研究
3.犬および猫における低侵襲治療法に関する研究
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研究テーマ
枝村一弥教授
1.整形外科疾患および神経疾患領域の再生医療
2.リハビリテーションの効果に関する科学的検証
3.関節および脊柱における新規手術の開発
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研究テーマ
大滝忠利教授
1.乳牛のルーメン内環境と繁殖機能に関する研究
2.乳牛の周産期疾病の予防と繁殖能力向上に関する研究
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研究テーマ
北川勝人教授
1.小動物神経疾患に関する研究
2.脊髄疾患における電気生理学検査に関する研究
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研究テーマ
坂井学教授
1.犬猫の肝胆膵疾患に関する研究
2.犬の門脈圧亢進症に関する研究
3.小動物における腹腔鏡の応用
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研究テーマ
堀北哲也教授
1.産業動物の生産獣医療に関わる臨床研究
2.臨床疫学に関する研究
3.獣医療におけるコミュニケーションに関わる研究
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研究テーマ
山谷吉樹教授
1.呼吸器疾患動物の診断・治療法の改良開発
2.生活環境影響・呼吸機能解析・バイオマーカーの探索
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研究テーマ
亘敏広教授
1.犬、猫の止血凝固異常症に関する研究
2.犬、猫における免疫介在性疾患に関する研究
3.犬、猫の造血器疾患に関する研究
4.動物に対する内視鏡検査の応用に関する研究
5.犬、猫の消化器疾患に関する研究
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獣医病態情報学分野
研究テーマ
中山智宏教授
1.放射線治療における増感剤に関する研究
2.MRIやCTなどを用いた画像診断に関する研究
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研究テーマ
丸山治彦准教授
1.動物の血栓止血異常症に関する研究
2.動物の血液疾患に関する研究
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