GRADUATE SCHOOL
日本大学大学院
生物資源科学研究科長
関 泰一郎
現在、世界は急速な人口増加やそれに伴う食料問題、地球温暖化などの環境問題、そして新型コロナウイルス感染症のような新興感染症の出現など、多くの解決すべき問題を抱えています。また、急速にグローバル化・ボーダーレス化した社会においては、過去に経験したことのない高度で複雑な問題が浮上しています。生物資源科学研究科では、国連サミットにおいて「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択される遥か以前より、SDGsの17の目標すべてに関連する独創的な研究・教育を展開してきました。さらに、人・動物とそれらを取り巻く環境・生態系の健全性を「一つの健康(One Health)」として包括的に捉え、関連する学術分野が連携・協力してさまざまな社会問題の解決を目指した研究・教育にも取り組んでいます。
本研究科には、生物資源生産科学専攻、生物資源利用科学専攻、応用生命科学専攻、生物環境科学専攻、生物資源経済学専攻の5つの専攻があり、獣医学科を除く11の学科で学んだ学生は、いずれの専攻にも進学できます。また、本研究科のアドミッションポリシーに基づき、本学で研究を志す学生を国内外から幅広く受け入れています。各専攻では、専門性を深めるための独自の研究を進めるとともに、専攻横断型のオムニバス形式の講義と演習を導入しています。さらに、国内外の最先端の研究者による特別講義を全専攻で実施し、専攻を超えた幅広い学際的な学びが可能となっています。
本学の大学院は、優れた教授陣と充実した研究環境を備えており、高い研究活動実績を誇っています。また、本学の大学院生は、学会への積極的な参加や発表に加えて、産学連携プロジェクトなど、社会との接点を重視しながら研究を進めています。さらに、学会等での学生の受賞件数の多さも群を抜いています。本大学院は、独自の各種奨学金やティーチング・アシスタント(TA)制度などの経済的支援システムを提供しています。また、論文作成や学会発表などに必要なアドバイスを、専門分野に制約されずに専任教員から受けることができる研究指導アドバイザー制度なども整備され、大学院生が安心して学修や研究に専念できる環境を提供しています。
大学院への進学にあたっては、高い知的好奇心に加えて、論理的で批判的な思考力、問題発見・解決力、挑戦力、そしてコミュニケーション力も重要視されます。また、自らの研究を通じてさまざまな問題に取り組み、社会に貢献する姿勢も求められます。本研究科が備える素晴らしい教育・研究指導体制を活かし、皆さんが生物資源科学研究科で培った知識、技術、研究成果が将来的に社会に還元されることを期待しています。
私たちは、皆さんの未来の夢を実現できるよう、全力でサポートいたします。本学で皆さんと一緒に学び、研究できることを心から楽しみにしています。