施設外観
日大藤沢高等学校の横にあります。平屋建てで内部には食品加工に必要な設備が整っており、JAS認定工場となっています。
JAS認定工場とは、大量・連続生産方式をとる工場のうち、一定の技術的基準に適合し、信頼性が確保されているとして農林水産大臣の承認を受けた工場のことを指します。これらの工場は、JAS格付けの前にあらかじめJASマークを表示することが認められています。JASマークは、食品・農林水産物の品質・仕様や事業者のサービス・マネジメントなどが規格に適合していることを示すもので、国が認めた第三者機関(JAS認証機関)の審査・認証を受けることで利用することができます。このような制度により、消費者は安心して製品を選ぶことができます。

レトルト装置
レトルト装置は、食品(主にレトルトパウチ、缶詰、瓶詰など)を高温高圧で殺菌および加熱調理する装置です。
レトルト装置は、加熱媒体の種類により、加熱蒸気を利用する蒸気式と、加圧過熱水を利用する熱水式があり、現在の主流は熱水式です。
レトルト装置は、バッチ式と連続式に大別できます。バッチ式は、包装品がレトルト釜の中で固定されている静置式と、時間短縮と熱ムラを少なくするために回転させる回転式があります。また、熱水シャワー(スプレー)式も普及しはじめ、含気の状態でもレトルト殺菌できるのが特徴で、形状保護のため真空包装できない食品でも処理が可能です。
レトルト装置の使用は、食品の安全性を確保し、長期保存を可能にするために重要です。レトルト装置による加圧加熱殺菌は、100℃を越える温度で加熱した場合、冷却時に袋内圧が高くなって破袋するので、加熱時以上に加圧し、圧力調整しながら冷却しています。

スモークハウス
スモークハウスは、食品(主にハム、ソーセージ、ベーコン、魚類など)を燻煙するためのマシンです。スモークハウスは「燻製」加工方法を中心に、短時間・最適な処理を実現しています。
スモークハウスの主な目的は二つあります。一つは、燻煙により風味と香りを味わうこと。もう一つは、保存性を高めることです。
燻煙することで細菌増殖や脂の酸化を抑えます。

スタッファー
混和されたソーセージ原料のねり肉などをケーシングに充填する機械です。
構造は、エアーコンプレッサー、原料のねり肉を入れる円筒形のホッパー、この中を上下する合成ゴム輪をつけたピストン、ねり肉を送り出す1~2本のノズルと肉を遮断するコック、ホッパーの上ぶた、コックを開閉するシャッターからできています。
圧縮空気を送り込み、常に加圧された状態とし、あらかじめホッパー内に原料原料のねり肉を入れ、完全にふたをしめ、シャッターを開けると、ノズルを通してケーシングに固く原料が充填されるようになっています。

クリーンルーム(CR)
食品産業におけるクリーンルームは、食品の製造過程での微生物や微粒子の混入を防ぐための特殊な環境を提供するバイオクリーンルームです。これは、食品の安全性と品質を確保するために重要な役割を果たします。
クリーンルームの定義は、「空気中に浮遊する微粒子や微生物が限定されたレベル以下の清浄度に管理されており、不純物やゴミを持ち込まないようにするための部屋」です。このような環境は、特殊な機械によって微粒子レベルで清浄度をコントロールしています。

X線異物検査機
X線異物検査機は、食品の製造過程での異物を正確に検出し、混入を防ぐための装置です。
X線検査機は、食品などの対象物にX線を照射し、内部の異物を検知するための機械で、目視では発見が難しい微小な異物も検知可能です。
X線検査機は、対象物にX線を照射し、透過度の違いによって異物を検知する仕組みになっています。
食品工場での主な用途は次のとおりです。
1.内部の異物を検知する検査
主に石や鉄、ガラスなどの検出に適しています。X線検査機は、食品など対象物との透過度の違いを測定するため、密度の高い異物ほど検出しやすくなっています。
1.欠品を見つける検査
X線検査機は、欠品検査で広く利用されています。X線を照射して内容物の個数をチェックするため、包装後でも欠品検査が可能です。
2.形状不良を見つける検査
製品の割れや欠け、長さや幅の異常など、形状不良をチェックする検査でも用いられています。
3.噛み込み検査
噛み込みは、食品の袋などをシールする部分に異物が入り込んだ状態を指します。もし噛み込みがあると気密性が損なわれ、食品の鮮度や品質に影響します。
