演習林情報

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水上演習林観察日誌


水上演習林観察日誌34

 今年の梅雨前線は本州付近に停滞し、西日本で降水量が多くなり、熊本県や宮崎県では土砂災害や浸水被害が発生しました。東日本では降水量が平年を下回り、渡良瀬川・利根川で取水制限がとられました。今回は前回の芽吹き後の樹木と自動撮影装置で撮影された動物を紹介します。

樹木の芽吹きその後

 芽吹き中の葉で樹種が分かりましたか。

写真1
写真1
ノリウツギ
ノリウツギ

 写真1は3輪生の冬芽から芽吹いています。冬芽が輪生する樹種は限られます。ノリウツギの冬芽は普通対生ですが、輪生する冬芽を容易に見つけることもできます。内皮から和紙をすく際の糊を採取したのでノリウツギの名前がつきました。

写真2
写真2
ツタウルシ
ツタウルシ

 ツタウルシの冬芽は裸芽で成葉は3出複葉です。ウルシオール成分を含みウルシかぶれを起こします。ウルシ属の中では毒性が強いので注意が必要です。気根で他樹木にはい登り、日の当たる樹冠部で枝を広げるツル植物です。

写真3
写・EE^3
オニグルミ
オニグルミ

 オニグルミの大きな裸芽から芽吹き始めたところです。側芽の下の葉痕がサルやヒツジに見えます。果実は食べられます。アカネズミとニホンリスによって食べ方が違います。成葉は奇数羽状複葉です。

写真4
写真4
ムラサキヤシオツツジ
ムラサキヤシオツツジ

 写真は葉芽が芽吹いたもので写真8に似ていますが、葉が3枚ではありません。ムラサキヤシオツツジは葉芽と花芽が別々にあります。漏斗形の鮮やかな紅紫色の花をつけます。

写真5
写真5
サワグルミ
サワグルミ

 サワグルミは芽鱗が剥がれやすく裸芽の場合が多いです。成葉は奇数羽状複葉です。果実は翼状の2枚の小苞葉があり、果穂の長さは30㎝ぐらいあります。

写真6
写真6
タニウツギ
タニウツギ

 葉裏には白毛が密生します。タニウツギは日本海側の山地に分布します。果実が冬に残っています。

写真7
写真7
ミヤマハハソ
ミヤマハハソ

 ミヤマハハソの冬芽は裸芽です。葉がコナラに似ているのでミヤマハハソの名前がつきました。スミナガシの食草です。

写真8
写真8
トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ

 トウゴクミツバツツジは3出複葉のように見えますが、3枚の葉が輪生しています。葉と花が同じ冬芽に入っている混芽です。漏斗形の紅紫色の花をつけます。

写真9
写真9
ミズナラ
ミズナラ

 コナラの葉裏は白いですがミズナラの葉裏は淡緑色です。粗い鋸歯があります。葉柄が極めて短いです。樹皮は紙状に剥がれます。水分を多く含み燃えにくいことからミズナラの名前がつきました。

写真10
写真10
ヤマウルシ
ヤマウルシ

 ヤマウルシの冬芽は裸芽です。成葉は奇数羽状複葉です。成木の葉は全縁ですが、幼木の葉は鋸歯が目立ちます。ウルシオール成分を含みウルシかぶれを起こします。

自動撮影装置

 6月3日ニホンカモシカの繁殖行動が記録されました。ニホンカモシカの発情期は秋ですが、その他の季節でも繁殖行動をするそうです。繁殖行動には「フレーメン」・「ワイフキッキング」・「マウント」などがありますが、今回はすべて記録されています。繁殖行動は7コマ合計3分21秒間記録されていました。「フレーメン」は57秒と1分54秒に、「ワイフキッキング」は35秒と1分7秒前後に、「マウント」は1分21秒と1分34秒に記録されています。残念なことに日付がリセットされ、記録画面は1970年1月10日になっています。また同じ場所で6月20日、ニホンツキノワグマのマーキング行動も記録されましたので紹介します。こちらも記録画面では1970年1月26日になっています。

ニホンカモシカの繁殖行動

動画(1)
動画(2)
動画(3)
動画(4)
動画(5)
動画(6)
動画(7)
動画(8)
動画(9)

ニホンツキノワグマのマーキング行動

動画(10)

(2015年8月)