オオミズナギドリは、個体数が多い鳥であるにもかかわらず、あまり一般の人に知られていません。
それは一生の大半を海上で過ごすため、見る機会が少ないためだと思います。
本種の大群は、遠くから見ると時に山の形に見え(鳥山)、これを魚群の目当てとしてきたことから、「かつお鳥」と呼ばれる地域があります(別種のカツオドリがいます)。
相模湾は地形的に、南風が強く吹くと時化(しけ)ますが、時化た海上には、たいていオオミズナギドリが見られます。海上では、海面付近で弱い風、海面から離れると強い風が吹いています。
ミズナギドリ類は、この風力差を上手に使ってあまり羽ばたかずに飛ぶことができます(ダイナミック・ソアリング)。
江の島から大島方面沖合でのオオミズナギドリのダイナミック・ソアリング
博物館のオオミズナギドリ


(左)剥製標本(こちらも飛んでます。)(右)骨格標本
オオミズナギドリは日本近海にだけ生息する海鳥です。
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