2025/7/4 湘南と北国のウミウ

博物館だより

 ウミウは関東では主に冬期を中心に見られます(冬鳥)が、東北以北の海岸では夏期に繁殖をします。このためウミウは渡り鳥ですが、越冬地の様子と繁殖地の様子を国内で観察することができます。

ウミウのねぐらがある葉山町の名島
ウミウの繁殖地のある北海道ウトロのオロンコ岩
ウミウのねぐらがある北海道ウトロの流氷から港を守る堤防

 江の島から三浦半島の西海岸では、冬期の多い時で1,000羽を超えるウミウが生活をしていますが、夏期の現在は主に若鳥10数羽が、ねぐらなどを中心に生活をしています。

朝、活動前の葉山町のウミウ

 一方、北海道知床半島でオホーツク海に面するウトロのオロンコ岩周辺では、現在、子育て中の忙しいウミウ約100羽(48つがい)と子育てに参加していない個体(腹部の白い若鳥が多い)約200羽が生活をしています。これらは流氷の来る冬期にいなくなります。

ウトロの子育て中のウミウ

ウトロのねぐらに集合したウミウ(非繁殖個体が多い)

 ウミウ社会にも子育てをしている個体やしない個体、成長段階の異なる個体がいて、私たちと似ていて面白いと思います。

コメント