2025/04/16 ウミウの旅立ち

博物館だより

大学周辺では、ツバメ,イワツバメなど夏鳥が見られる様になりました。
一方、冬鳥のウミウは北国へ渡る時期を迎えています。
ウミウは通常、海面すれすれを飛ぶことが多いのですが、渡りの時期には
空高く飛ぶことがあります。

動画_渡りのウミウ(2025年4月9日稲村ヶ崎より)

この時期の成鳥のウミウは、後頭部に白髪の様な細い羽毛と足の基部付近に
白い大きな斑ができます。一方、背面が明るめの茶色で腹面の白い個体も目立ちます。
これは若鳥です。

ウミウ成長(稲村ヶ崎)
ウミウ若鳥(稲村ヶ崎)

江の島の休息場での観察によると1月から3月では、ウミウ全体のうち若鳥は
2-3割程度なのに対し、4月下旬以降にはほとんど全部が若鳥です。
4月16日に逗子海岸から片瀬海岸(通称東浜)までの間に観察した35羽のうち、
20羽(57%)が若鳥でした。成鳥は北国での繁殖をするために、早めに渡りを
するのかも知れません。なお成鳥の羽毛になるまでに誕生後4年かかると言われています。

博物館では、成鳥と若鳥、どちらのウミウも観察することができます。

コメント