本種は夜行性で目立たないことから、知名度の低いヘビです。日本では1888年に昆虫学者の高千穂宣麿先生が九州の英彦山で発見されるまで、認識されていませんでした。もと横須賀市自然・人文博物館学芸員でおられた柴田敏隆先生は、三浦半島ではあまり珍しいヘビではないと仰っていました。



2010年以降の三浦半島でのヘビ類の出現記録をまとめられた観音崎自然博物館の佐野さんによる報告では、記録例としてアオダイショウ,ヒバカリに次いで多いとのことでした。
とは言え、少し前まで幻のヘビと呼ばれていたヘビです。博物館に標本が無いかもしれないと思い、干からびた死体を持ち帰りました。城ヶ島での発見場所は、赤羽根海岸の疎林の縁の岩上でした。
タカチホヘビは、尾の腹側にある大きな鱗(尾下板)が一列という特徴があります。他のヘビでは2列あります。


参考文献
佐野真吾(2020)2010年以降の三浦半島における有鱗目ヘビ亜目の分布および生息状況.観音崎自然博物館研究報告 たたらはま 24:26-31.
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