2024/4/10 カンムリカイツブリの冠

博物館だより

カンムリカイツブリは、日本では冬期に湖沼や海等に渡ってくる水鳥です。
ヨーロッパからロシアにかけての広い範囲で夏を過ごします。
もうすぐ北国へ渡りますが、繁殖に向けた飾り羽根(名の由来)をつけた個体を見かけるようになりました。
4月7日に横須賀市秋谷の海岸で見かけた29羽の群れの中で、16羽に飾り羽根が認められました。
繁殖地では、このきれいな羽根を振りかざして、首振りのダンスなどをすることが知られています。

カンムリカイツブリの夏羽(2024年4月7日 横須賀市秋谷)
カンムリカイツブリの羽(2024年4月7日 横須賀市秋谷)

この冬、本種の死体を観察する機会がありました。面白いと思った気付きは、あしゆびの爪でした。
カイツブリの仲間は、弁足べんそくと呼ばれるひれのついた趾をしていることが知られますが、その爪は平爪でした。
博物館に本種の標本はまだありません。

カンムリカイツブリの弁足
カンムリカイツブリの趾の爪

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