博物館だより

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2024/3/13 風に頼るオオバヤシャブシ

海岸近くの路上に巨大なイモムシの様な花穂が落ちていたので、見上げるとオオバヤシャブシでした。脱落したオオバヤシャブシの雄花穂ゆうかすい花をつけたオオバヤシャブシの枝オオバヤシャブシは、福島県から紀伊半島にかけての沿海地に多いカバノキ科の植物...
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2024/3/6 カエルの産卵

二十四節気の啓蟄は、虫などが活動を始める時期とされますが、アカガエルの仲間やヒキガエルの仲間などは、それよりも前に活動を開始します。ヘビなどの外敵の少ない時期に産卵します。彼らは普段、森や林などの陸上で生活をしていますが、産卵時だけ水田や水...
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2024/2/28 ウミウの白ポケット

1月下旬頃からちらほら、一部のウミウの成鳥に一時期だけの羽毛がみられはじめます。ウミウの肢の基部に大きなポケットの様な白い長方形の斑を形成する羽毛、頭頂部から首にかけて白く細長い白髪の様な羽毛です。これらは、生殖羽ともよばれる繁殖活動にかか...
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2024/2/21 鳥にかかったルアーのはずし方

城ヶ島の赤羽根海岸にウミウの若鳥がおりています。普段は下りないはずの砂浜にいたので注意すると、左側足元に釣りのルアーがかかっていました。このため、保護しようと思いました。ルアーのかかったウミウ若鳥ウミウは激しく噛みついてきましたが、上下の嘴...
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2024/2/14 ヤドリギと連雀(れんじゃく)

大学近くの大庭の風景です。遠くのケヤキに大きな塊がありますが、これはヤドリギです。◆大庭の崖線林にあるケヤキに着生するヤドリギ◆◆ヤドリギ◆博物館の収蔵庫でヤドリギを探すと1960年代の標本が複数ありました。これには実がついています。標本か...
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2024/2/7 ウミアイサの盗賊行為

他の個体が捕まえた獲物等を横取りすることを盗賊行為と呼びます。トウゾクカモメというグループが飛んでいるカモメ類などを襲い、獲物を吐き出させて奪う行為が知られていますが、ウミウでは飲み込む前のくわえている魚を他個体が奪うことがあります。また、...
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2024/2/6 カワウの雛

カワウのコロニーで雛が産まれました。横須賀市長井にある轡堰くつわぜきにあるカワウのコロニーで、1月27日に今年初めて雛の姿を確認しました。以下観察記録です。昨年11月26日には、巣づくりはされていませんでした。12月30日に101巣、1月5...
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2024/1/25 落葉した樹上の古巣

冬に落葉樹が葉を落とすと、樹上にあった野鳥の古巣を容易に見つけることができます。鳥の繁殖時期は、多くの種では樹木の葉の茂る春から初夏ですが、その時期以外は巣を使用しません。身近な場所にも関わらず、私たちにはなかなか見つけることができません。...
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2024/1/19 江の島のイソヒヨドリ

江の島のテトラポッドに面した堤防で、袋菓子を広げたら、イソヒヨドリが近くのテトラポッドにとまりました。じっと私の行動を観察しています。そして軽やかにホッピング※しながら足元にまで来ました。私の食べこぼしがないか、注視している様に思います。イ...
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2024/1/10 竜の髭(りゅうのひげ)

「りゅうのひげ」はジャノヒゲの別名です。収蔵庫で、今年の干支にちなむものを探していたら、古いジャノヒゲ標本に出会いました。80年以上前の標本なんと昭和17年の六会(本学部がある)標本と昭和16年の神武寺(逗子市)標本です。どちらも80年以上...