相模原台地上にある大学を西側に下ると、引地川や水田のある低地の一角に大庭遊水地があり、
ここにはヨシ(アシ)やヤナギ類のある低湿地がひろがります。

オオヨシキリ(ヨシキリ科)は、広大なアシ原に好んで生息する
スズメより一回り大きな小鳥です。
本種は、夏季に東南アジアから繁殖のために渡ってきます。
オオヨシキリは「ギョギョシ、ギョギョシ」と聞こえる特徴的さえずり声で、
容易にその存在を知ることができます。
渡り時には公園の樹木など、本来の生息環境ではない場所でもその声を聞くことがあります。
本種によく似たコヨシキリ(ヨシキリ科)は高原などの草丈の低い草原で見られます。
オオヨシキリより一回り小さく、眼の上の眉のように見える斑紋(眉斑)の上側が
黒褐色で目立ちます。オオヨシキリよりも澄んだ声でさえずります。


ヨシキリ科の鳥は、2012年に鳥類目録第7版が出版されるまで、
ウグイス科に属していました。
博物館にはオオヨシキリの仮剥製標本のみ所蔵があります(常設展示はしていません)。
姿の似るウグイスの標本は、常設展示しています。

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