トウキョウサンショウウオは、神奈川県内では三浦半島にのみ自然分布し、近年激減した両生類の一種です。国のレッドデータブックでは「絶滅危惧Ⅱ類」(VU:絶滅の危険が増大している種)、神奈川県のレッドデータブック(2006年)では、「絶滅危惧Ⅰ類」に分類されています。また近年、特定第二種国内希少野生動植物種に指定され(2020年4月)、捕獲や売買が禁止されました。
3月に両生類が専門の大学院生と長年地元で見守っている人と横須賀市内の谷戸に観察にいきました。バナナの様な細長い形状をした卵のうと成体を観察することができました。卵のうは水中に落ちた枝などに産み付けられることが多く、2つを一頭の雌が産みます。
トウキョウサンショウウオの卵のう


トウキョウサンショウウオの成体

トウキョウサンショウウオの成体は、早春の産卵時期に湧水などの水溜まりのある場所に集まり産卵します。その他の時期を山林の落ち葉の下などで過ごし、ほとんど見る機会はありません。
卵から孵った幼生は水中で過ごし、変態と同時に陸上で生活します。
トウキョウサンショウウオの幼生(既に四肢が生えています)

コメント