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研究紹介

栄養・健康科学コース/栄養生理分野

  • 関泰一郎

    関泰一郎

    KEYWORD
    人体の機能、生活習慣病、栄養と健康

    栄養は健康と密接に関係しています。近年の栄養の改善により、平均寿命は飛躍的に延伸しました(明治・大正時代44歳⇒現在83歳)。同時に日本人の死亡原因も大きく変化し、がん、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓性の病気に加え、認知症が増加しました。さらに、加齢による筋肉の萎縮を原因とする運動機能の低下は要介護や寝たきりの原因となり、大きな社会問題となっています。そこでバイオサイエンスの実験手法を駆使し、これらの生活習慣病や老化による生体機能の変化がどのようにして起こるのか?様々な薬理作用を有する食品成分や天然物質を中心に、生活習慣病や加齢性疾患の予防にかかわる働きを解明し、健康で快適なくらしの実現を目指しています。

  • 近藤春美

    近藤春美

    KEYWORD
    動脈硬化、老化、栄養

    私は子供の時から美味しいものを食べることや作ることが好きで、大学に入ってからは食の機能性に興味を持ち、以来20年以上にわたり、飲食に含まれる動脈硬化予防成分について研究を続けています。その過程で、まだコーヒーが体に良いとも悪いとも分からなかった時に、実はコーヒーに含まれる成分が動脈硬化を予防していることを細胞や実験動物およびヒトの血液を用いた実験によって世界で初めて科学的に証明しました。飲食は成分として、絶え間なく私たちの体中を巡っています。まだ見ぬ未知の成分を探索して、是非一緒にバイオサイエンスの力で「医食同源」を解明しましょう!

  • 細野崇

    細野崇

    KEYWORD
    アルツハイマー病予防、脂質栄養、
    ドコサヘキサエン酸

    アルツハイマー病は記憶を司る脳の神経細胞が障害されることで、短期記憶から失われていく病気です。2023年には新しいアルツハイマー病治療薬が承認されましたが、認知機能の低下速度を遅延させる効果は認められるものの、失われた神経細胞の機能を回復させることはできません。そのため、記憶障害を防ぐには脳の神経細胞を正常に保つこと、すなわち病気の予防が重要となります。脳は他の臓器と比べてドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含有すること、加齢によって脳内のDHA含有量が低下することに着目し、脂質栄養の観点からアルツハイマー病について研究をすすめています。アルツハイマー病予防を目指して一緒に研究してみませんか?

  • 増澤依

    増澤依

    KEYWORD
    低タンパク質,脂肪肝,水溶性食物繊維,
    炎症性腸疾患

    私たちの体は,食事を通して摂取する栄養から作られ,維持されています。摂取する栄養の量や質が健康の維持に重要であることが,多くの研究により明らかにされています。栄養過多は生活習慣病などの原因となる一方,特定の栄養が不足した場合にも私たちの体には様々な変化が生じます。例えばタンパク質は体を構成する主要な栄養素ですが,成長期に欠乏すると肝臓に脂肪が過剰に蓄積します。また,水溶性食物繊維の摂取は腸内環境の改善を通じて健康の維持に寄与する一方,特定の条件下では大腸炎を悪化させることがわかっています。私はこれらの現象について研究し,脂肪肝や炎症性腸疾患の予防と改善に役立てることを目指しています。

栄養・健康科学コース/ゲノム健康分野

  • 舛廣善和

    舛廣善和

    KEYWORD
    がん征圧、再生医療(肝、ミクログリア)、
    花芽形成ホルモン探索

    私の研究ではヒトの難病を治療するための組換え体タンパク質を作っています。具体的には、悪性の癌細胞を死に追いやる、胎盤の細胞(廃棄予定)から肝細胞を誘導する、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるアミロイドβを貪食する細胞を誘導する、などのタンパク質です。また、これらに融合するタグも開発中です。一方、質的短日植物(コセンダングサやアオウキクサなどの雑草を利用;モデル植物のアサガオは人工交配が多いため使用しない)の花芽形成機構に関しても研究中です(現在のフロリゲン説を信じていない)。これらは一見違う研究に見えるかもしれませんが、不思議な繋がりがあります!みなさんもその神秘を一緒に追求しませんか?

  • 新井直人

    新井直人

    KEYWORD
    DNA組換え、DNA修復

    生物は自然環境下で遺伝子DNAに様々な傷害を受けています。その中でも最も重篤な傷害がDNAの切断です。DNA切断は電離放射線や発がん性物質などによって引き起こされます。生物は切断されたDNAを修復する機構を持ち、その一つが「相同組換え」であり、切断されていない相同染色体から遺伝情報をコピーすることにより修復します。相同組換えは減数分裂期でも行われ、生物が自らDNAを切断して開始します。また、ゲノム編集は人工的にDNA切断を起こしています。私は、真核生物のモデル生物として出芽酵母を用いて、相同組換えに働いている遺伝子とタンパク質の働きを解析することから相同組換えの分子機構の解明をしています。

  • 渡邉泰祐

    渡邉泰祐

    KEYWORD
    醸造, 麹菌, 香気物質

    日本酒の製造で使用される吟醸酵母を知っていますか?吟醸香と呼ばれるフルーティーな香りを生産する酵母は吟醸酵母と呼ばれます。このことから、酵母は日本酒造りにおいてアルコール発酵と同時に香りの物質を生産していると知ることができます。私は、麹菌が生産する香りの物質について研究しています。酒造りにおいて、麹菌は原料米などのデンプン質を分解する酵素を大量に生産することから使用されますが、麹菌も酵母と同様に香りの物質を生産します。この香り物質の生産には麹菌の複数の遺伝子が関わっています。この香り物質の生産メカニズムを解明することによって、香りが優れた酒類や発酵食品を産み出すことに貢献したいと思っています。

  • 相澤朋子

    相澤朋子

    KEYWORD
    根圏微生物・アルミニウム耐性・
    有用微生物利用

    人口増加が著しい東南アジア地域には、硫黄と鉄を多く含む海成粘土層(酸性硫酸塩土壌)があり、これが酸化して硫酸ができて強酸性になっている地帯が広くあります。こうなってしまうと、酸に加え、土に含まれるアルミニウム等も溶出して、イネなど農作物の生育が阻害されます。私の研究では、根に住む微生物(根圏微生物)の機能を活用した農作物の生育促進を目指してます。これまでに得た根圏微生物には、イネの生育促進能があり、かつ細菌の中で最もアルミニウム耐性を示すもの、有用物質を生産するものがあります。これらの細菌の植物生育促進能や環境適応機構をゲノム情報も活用して調べることで、食料増産にも繋がる新知見を探っています。

発酵・ケミカルバイオロジーコース/発酵分野

  • 光澤浩

    光澤浩

    KEYWORD
    オートファジー、酵母、細胞内シグナル伝達

    お腹が空くと人は何かを食べますが、周りに栄養分がないとき、細胞だったらどうするでしょうか? そのようなとき、細胞は細胞質の成分を膜で取り囲みリソソームや液胞で分解します。この現象は「自分自身を食べる」という意味でオートファジーとよばれ、酵母を使ってそのしくみを解明した大隅良典博士には2016年にノーベル賞が与えられました。オートファジーは酵母からヒトまで真核生物で保存されたリサイクルシステムで、細胞内の不要物を分解し除去することにより、さまざまな病気から私たちを守っています。私は、酵母を用いて、オートファジーが栄養飢餓によって誘導されるしくみを分子レベルで明らかにするための研究を行っています。

  • 荻原淳

    荻原淳

    KEYWORD
    発酵生産、Fungi、プロテオミクス

    発酵は人間社会に役立つ微生物等の働きであり、この微生物の働きについて様々な研究技術開発がなされてきました。私たちは特に身の回りにある発酵醸造製品の製造に関わるカビや酵母の生理機能を調べています。麹菌等のカビは醸造に欠かせない生体触媒である酵素の生産者です。また麹菌等のカビは醸造製品の味や香りに関係した特徴的な成分を生産しています。これらの特徴的な麹菌の生命活動を、発現タンパク質レベルで網羅的に調べることによって、その仕組みを明らかにしたいと考えています。また、同様なアプローチで、特定培地上でのカビ同士のペアリング、高浸透圧耐性酵母を利用した産業廃棄物の微生物変換による有効利用などについて研究を進めています。

  • 上田賢志

    上田賢志

    KEYWORD
    共生 微生物 相互作用

    生物の共生といえば、アリとアブラムシ、サメとコバンザメなど、持ちつ持たれつ、もしくは片方がズルして得するなど、様々な組み合わせがあります。中には、マメ科植物と根粒菌のように、パートナーが微生物の場合も知られます。しかし、目に見えない微生物が関わるものは、役割が明確なごく一部に限られます。しかし、生物は互いに関わって生きているはずで、微生物も例外ではありません。私の研究チームでは、異なる微生物が共存することではじめて起こる現象に注目しています。そこに介在する化学因子とその役割をつきとめることで、見えない微生物の実態と隠された能力を発掘します。そこから自然と調和した技術が生まれると期待しています。

  • 髙野英晃

    髙野英晃

    KEYWORD
    医薬品、放線菌、微生物工場

    「放線菌(ほうせんきん)」は土の中に棲んでいる小さな生き物で、抗生物質や抗がん剤など医薬品の多くを作る微生物です。放線菌によって作り出されたクスリは多くの人類の命を救ったため、2つのノーベル賞をもたらしました。最近では、高度なバイオテクノロジーによって、放線菌はささまざな役に立つ物質(有用物質)を作り出す「微生物工場」としても利用されているため、複雑にデザインしたサイボーグ放線菌を作り出し、化学物質やLED光源刺激によって放線菌の働きを自由自在にコントロールする技術を開発しています。近い将来、問題となるであろう食料不足に備えた未来型の微生物発酵を学んでみませんか?最先端研究を行ってみませんか?

  • 西山辰也

    西山辰也

    KEYWORD
    微生物酵素、バイオセンサー、抗生物質

    酵素とは化学反応を促進する(触媒作用)タンパク質で、ウイルスからヒトまで全ての生物に存在します。一方、酵素は役立つ道具にもなります。例えば、複数の酵素で反応をコントロールすると、精密機器と同じレベルの物質測定が“誰でも簡単に”できるようになります。私はこれまでの研究でGABA(ギャバ)測定が可能なシステムを作りました。リラックス効果で有名なGABAはトマトに多く含まれます。このシステムで、農家はトマトのGABAを測り、付加価値を見出すことが可能になりました。このように役立つ道具として、未知の酵素を探索し、科学的に調べ、応用する研究をしています。将来は思い通りに酵素をデザインすることが目標です。

発酵・ケミカルバイオロジーコース/ケミカルバイオロジー分野

  • 明石智義

    明石智義

    KEYWORD
    植物成分,共生,植物バイオテクノロジー

    植物は生態系の一員として他の生物(動物,昆虫,微生物,他の植物)との関係の中で生活しています.その関係は,食う者と食われる者,褒美を出す者と利用する者,場所を取り合う競争者など様々です.植物は,移動しないかわりに多様な化合物を生産して他生物との関係に役立てています.私たちはそれらを生態生理機能物質と呼んでいます.植物成分の多様性は,植物が他生物と結ぶ関係の多様さの現れであるとも言えます.また,植物がつくる多様な化合物は人間の生活にも欠かすことができません.私たちは,上に掲げた植物成分についての疑問を解明するために,機能ゲノム学・生化学・天然物化学の手法を用いた研究を行っています.

  • 袴田航

    袴田航

    KEYWORD
    天然物、創薬、分子創生

    天然物から「医薬品の種」を見つける創薬研究を行っています。天然物とは植物や微生物などの生物が創り出す化合物のことで、創薬とは新しい薬を開発する研究です。創薬研究では、はじめに病気の仕組みを分子や細胞レベルで理解します。それを基に目的化合物を自然から探索するスクリーニング系を構築しヒット化合物を得ます。それをコンピュータやAIを用いて最適化し、最適化化合物を有機合成により創生します。それが病気を治す力を持つか評価し、その力を高めるために繰り返し最適化を行います。最終的に得られた化合物は「医薬品の種」となります。このような自然の恵みを活かした天然物創薬は、人々の健康を守るための魅力的で重要な研究分野です。

  • 伊藤紘子

    伊藤紘子

    KEYWORD
    生理活性物質、ストレス耐性、硫黄代謝、
    植物-他生物相互作用

    化学物質の中には「生理活性物質」という、微量でも生体に多大な影響を及ぼす物質が存在します。例えば薬の有効成分、健康に良い食品に含まれている機能性成分、肥料等に含まれている植物成長促進物質などはそれに該当します。特に厳しい環境でも生存できる植物には、独自の生理活性物質とメカニズムがあることが分かってきています。そこで私は主にストレス耐性植物に含まれる生理活性物質を探索し、どのような戦略でストレスを回避しているのかを調べています。さらに、これらの生理活性物質の含有量を制御することにより、癌や高血圧に効果がある高機能性野菜の作出や、ストレス耐性が弱い作物へ耐性をつける方法の確立を目指しています。

  • 平野貴子

    平野貴子

    KEYWORD
    酵素、バイオマス、機能性糖質

    自然界には様々な生物に対する機能性分子があります。また、新しい機能性分子が見つかる可能性もあります。バイオマスとして知られる多糖からも酵素により様々な構造の糖が生産されます。これまでに甲殻類の殻に含まれる多糖(キチン)から細菌が酵素を用いて作り出す珍しい二糖について調べ、細菌に対する機能性やこの二糖を生産する酵素の働きについて明らかにしました。現在は、ヒト皮膚細胞に機能を示す糖を探しています。良い機能を示すものがあればその機能発現メカニズムも解明する予定です。将来的に医薬品やスキンケア用の医薬部外品などに応用し、バイオマスに新たな価値を付加するとともに、人々の豊かな生活に貢献したいと考えています。

微生物・植物コース/微生物生態分野

  • 中川達功

    中川達功

    KEYWORD
    微生物、硝化菌、二酸化炭素固定、ビタミン

    土壌、海洋、温泉などの自然環境や下水処理場、水族館などの水処理施設から有用な機能を持つ微生物や環境保護に役立つ微生物を分離培養し、その微生物の生理学的特徴や遺伝子を解析しています。さらに、PCR解析やゲノム解析を使用して環境で活躍している有用微生物の調査も実施しています。特に、水を浄化しながら、地球温暖化の原因である二酸化炭素からビタミンを生合成する微生物を探しています。その一つして、海洋環境に広く生息しているアンモニア酸化アーキアの分離培養法の開発や野外調査を実施しています。アンモニア酸化アーキアは二酸化炭素からビタミンを作り出す微生物として期待されています。

  • 岩淵範之

    岩淵範之

    KEYWORD
    微生物機能・非ベンゼン性有機蛍光物質・未利用資源の有効利用

    私は、微生物機能を利用したグリーンイノベーション、SDGsに関する研究に取り組んでおり、これまでに、ある種の微生物が樹木などの植物成分の一部を利用し、ベンゼン環を含まない有機蛍光物質を生産できることを明らかにしました。非ベンゼン系の有機蛍光物質の発見は世界で初めての事例であり、本物質はこれまでに無い機能を有することから様々な応用が期待されています。この成果は、既存の科学の知識を大きく覆すだけでなく、医薬品、化粧品などの分野での新製品の開発など、国民のQOLの向上に大きく貢献できることから、いち早く社会実装されることが期待されています。今後もこれらの期待に応えられるよう鋭意研究を進めて行く予定です。

  • 土屋雄揮

    土屋雄揮

    KEYWORD
    微生物-植物相互作用、ブルーカーボン、微生物資材

    「アマモ」は沿岸域の海水中に生息する海生植物の総称で、ブルーカーボンの一種として地球温暖化防止に重要な植物として注目されてきています。また、アマモが形成する群落は、稚魚や貝類、甲殻類など様々な海洋生物の繁殖地、えさ場として、生物多様性の維持に重要な役割も果たしています。しかしながら、近年、その群落は人類による沿岸域の開発により、世界的に消滅の危機にたたされています。私の研究では、アマモの葉や根から分離した微生物とその住処となる材料をセットにした微生物資材を開発し、アマモの成長促進やアマモ群落の再生、さらには地球温暖化の防止を目指しています。豊かな海をつくるための微生物を一緒に探してみませんか?

微生物・植物コース/植物生理分野

  • 内山寛

    内山寛

    KEYWORD
    植物細胞分子生物学,エピジェネティクス,ゲノム編集

    一度根付いた場所から動くことができない植物はそこで生き抜くために他の生物には見られない特殊な能力を持っています.また,その能力は植物ごとに異なっていて多様性に富んでいます.植物は食料・医薬・エネルギーなどで人の生活に欠かせないものですが,植物の未知の能力を解明して利用することができれば人の生活はよりよいものになるでしょう.そしてそれは私たちの学科で学ぶ最先端バイオテクノロジーの活用により実現可能になってきています.これまでに私自身が取組んできた研究や最新の研究を講義や実験,演習科目で紹介します.これまであまりなじみがなかったかもしれない植物のバイオサイエンスに興味を持ってもらい一緒に研究しましょう.

  • 新町文絵

    新町文絵

    KEYWORD
    養分吸収 鉄栄養 植物組織培養

    植物の養分吸収や代謝に着目し、植物のもつ有用機能の探索と解析、その利用をめざしています。鉄は人体に必要なミネラルの一つで、不足すると貧血を起こすだけでなく、頭痛、筋力低下や疲労感などの症状が現れます。鉄を多く含む食材はレバーなど動物性食品が多く、植物性食品の鉄含量は一般的に低いです。そこで鉄含量の高い野菜があれば、鉄分摂取の機会が増え、食事を通して手軽に鉄の摂取ができる上、過剰摂取の心配も少ないと考えました。これまでに水耕栽培で色々な野菜を栽培して鉄含有率を調べたところ、アブラナ科植物のマカで鉄高含有の可能性が示唆されました。現在、培養細胞系の確立と合わせてその詳細について研究を進めています。

  • 井村喜之

    井村喜之

    KEYWORD
    ウイルス・病害抵抗性・遺伝子機能

    動物と同じく植物も微生物やウイルスの感染によって病気に罹ります。特にウイルス病では、ウイルスだけをやっつける特効薬がなく、アブラムシなどの害虫の媒介によって病気が広がるため、病気に罹った植物は抜き取って廃棄する以外に対策はありません。このため、ウイルス病に強い品種を開発することが期待されており、これは生産者と消費者の両方にも環境面においても有益です。私はこれまでにウイルスが植物から奪い取るタンパク質を明らかにし、どのようにしてウイルスが植物に感染するのか?との感染メカニズムを分子レベルで解明しています。さらにウイルスと植物の両者の遺伝子やタンパク質を調べ、病気に強い植物の開発を目指しています。

  • 奈島賢児

    奈島賢児

    KEYWORD
    ゲノム解読、情報解析、植物改良

    人がそれぞれ違うゲノムを持ち、顔や身長、目の色などで違う性質を持っているように、植物も個体により異なるゲノム、異なる性質を持っています。実はスーパーマーケットなどで売られている野菜や果物は、病気への耐性や味の良さなど様々な点で、ゲノム的に極めて優れた性質を持つ、スーパーエリート個体です。私は、パインアップル、アジサイの最高の個体をゲノム面から育成することを目標に研究を進めています。数千個体のパインアップル・アジサイの全ゲノム配列・保有している性質をビッグデータとして解析することで、優良なゲノムとは何か?の完全解明を進めています。皆さんも一緒に最高のパインアップル・アジサイについて考えてみましょう。