食料生産実習

-キャンパスと一体化した農場・食品加工実習所で、田植・稲刈から合宿農業体験、ソーセージづくりまで!

本実習は選択科目(定員制※)で、前期のゼミ(座学)に始まり、春の田植、夏休み中の合宿集中実習(3泊4日。耕種・畜産・農業機械の農場内全部門と食品加工実習)、そして秋の稲刈りと実習が続いていきます。
本年度は20名(女性12名、男性8名)の受講学生となりました。受講生全員のモチベーションは高く、充実した実習となりました。

※受講学生は毎年面接・レポート等により実習への熱意を審査の上、受講が決定されます。

5月の連休明け。苗づくりのため種籾の播種作業を行いました。土を入れた苗箱にかき取り板で平らにした後、苗箱に種を播き覆土していきます。はじめて籾をみた(白米を蒔くと勘違いしていた)学生もいたようで、まさに百聞は一見に如かず、の体験でした。

続いて6月上旬、生物資源科学部農場内の水田(10a)において、自ら播種して育てたコシヒカリ苗を手植えしました。当日は適度に雲も出て、絶好の田植日和でした。
今年は足袋なしで素足で泥田に入りました。初めての田んぼの感覚に学生たちは、最初悲鳴も上げていました。どの学生も、作業の習熟が早く、スピードがどんどん上がりました。

夏期休暇中の8月20日(火)~23日(金)の間、3泊4日で学部農場に宿泊しての本実習(農場等での合宿実習)を行いました。今年は梅雨明け以降高温が続いたこともあり、学生には疲れがみえたことから、体調管理には十全を期しました。
班別実習では、畜産では早朝の搾乳、畑圃場や温室での作業、農業機械ではトラクターやユンボの運転実習などを行いました。

酪農では、毎朝早朝5:30から作業を開始し、朝の搾乳と生乳出荷、牛舎の掃除や子牛への哺乳などを行いました。本学の酪農実習は、観光牧場の体験搾乳などと異なり、乳業メーカーに販売物・経済行為として出荷しています。このため、何かあると乳業メーカーやほかの酪農家にも迷惑をかけるので、文字どおり真剣勝負です。農場の先生方の的確な指導で次第にキビキビとした作業となり、全日とも、無事に20頭を超える搾乳牛の搾乳作業を終えることができました。あわせてかわいい仔牛への授乳。全員の顔が緩みます。

農産(畑作)では、ニンジンの播種や除草作業を行いました。日によっては35度近くになり、みんな大汗をかいての作業でややグロッキー。また現在育種中のトウガラシについての知見も得ました。8万スコビルの唐辛子はさすがに辛かったです。

農業機械では、トラクターの運転などは免許のない学生はやや苦労していました。園芸(花き)では、鉢上げや肥料の混合等に取り組みました。

3日目の午後は、大学施設で全国唯一のJAS認定食肉加工施設である食品加工実習所で、本格的なソーセージ、レトルト食品の製造実習を行いました。枝肉を脂肪と肉に切り分けて赤身の肉をミンチにし、ミキサーで調味料等と混ぜ、ケーシングして、タコ糸でソーセージの形により分け、美味しいソーセージに仕上げていきます。さらに、本学の誇る本格的なレトルト加工機で、豚肉の角煮づくりも行いました。

実習のフィナーレには、4日間過ごした農場内で、お世話になった農場の方々を招待して盛大なバーベキュー大会と報告会を行いました。準備中は雨が降り、一時は開催が危ぶまれましたが、晴れ男こと高橋先生の登場により、雲はどこかに飛んでいきました。
全員で協力してつくりあげたソーセージや肉、収穫した野菜を、お腹いっぱい堪能しました!

そして実りの秋、9月末。いよいよ大事に育てた稲の稲刈りです。今年は晴天に恵まれました。鎌での手刈り、コンバインでの刈り取りは貴重な体験になったことでしょう。。

首都圏全体の農学系大学でも、本学のように学内で田植えや稲刈り、搾乳など【食に関する全ての学び】を体験できる大学の例は希少です。改めて、農場とキャンパスが一体となった本学のロケーションのよさを痛感しましたが、学生たちの表情を写真でご覧いただければ、実習の充実感はご理解いただけると思います。

この記事をご覧の受験生の皆さん、一緒に実習できることを心待ちにしています!

実習生の皆さんは、早朝からの農作業、合宿生活と大変だったかもしれませんが、その分、長く記憶に残る体験となったことでしょう。本当にお疲れ様でした。お世話になった全ての関係者の方々に、この場を借りて厚く御礼申しあげます。
この記事をご覧の受験生の皆さん、一緒に実習できることを心待ちにしています!

※キャンパスと実習施設が一体になった、本学部の誇れる農場・食品加工センターの概要は以下をご覧ください。
農場NUBS-Farm
食品加工実習センター

(実習担当教員)高橋 巌・小野 洋

5月、種籾の播種作業から実習がスタート!
6月、田植え、最初は元気です
あと少し
みなさんお疲れでした
夏季農場合宿スタート:ニンジンの播種
休憩時間はスイカで
温室での作業はかなり暑い
農場の先生の話を真剣に聞いています
トラクターでの牽引は難しい
さて、肉の解体を始めますか
豚には鎖骨がありません
角煮づくり
長―いソーセージ
間近にみるホルスタインは大きい!
仔牛はかわいい
鎌を使っての稲刈り
コンバインにも乗ります
半年間お疲れ様でした

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