食ビの人々

武藤 あゆAyu Muto

食品マーケティング研究で社会の課題を解決したい

食品ビジネスや食品マーケティングについての学びを深めたい

“食品ビジネス”に興味を持ったのは、高校1年生の美術の授業でした。お菓子の商品パッケージの製作・改良の授業を通して、既存の商品についてその商品がどのような人を対象とし、その人たちに購入してもらうためにどのような工夫がなされているかを考え、自分なりにパッケージを改良しました。この授業から、私は商品を企画する過程に魅力を感じ、食の企画・開発に興味を持つようになりました。そして、消費者が求めるものは何か、それを追及し、食を通して幸せを感じてもらえるものを提供したいと考えるようになりました。そこで、食品ビジネスや商品戦略・消費者行動などの食品マーケティングについての学びを深めたいと思い、食品ビジネス学科への進学を決めました。
2年次前期に受講した食品企業経営学では、企業経営やマネジメント組織の仕組み、製品・サービスの企画・イノベーションに必要な理論、マーケティング戦略の基本などについて学びました。ゲストで招かれた大手と中小の食品メーカーの企画担当者・マーケター、食で地域課題を解決するソーシャルイノベーターの方々からもお話を聞くことができ、佐藤先生が講義で解説していた理論的な内容が、実際の食品ビジネスの現場ではどのように応用されているのかを、深く理解することができました。この講義での学びは、ゼミのプロジェクト研究でも大きな助けになったと感じています。

商品化に向けてビジネスモデルを実践的に研究

2年次ゼミのプロジェクト研究では、フィールドリサーチ先の千葉県多古町の方々との産官学連携によって、地域の特産品である落花生を使用した製品とそのビジネスモデルを自分たちで一から企画しました。地域の交流人口を増やしていける、社会課題解決型のビジネスモデル構築を目指しました。研究では、対象地域の特性を把握したうえで、社会経済動向・消費構造等を分析した先行研究の文献調査、現地の食品メーカー・コンサルタント・道の駅・役場とのミーティングを重ねるとともに、製品のプロトタイプの試作、現場でのフィールド調査及び企画提案会を行いました。コンセプトやターゲット、利用シーンを踏まえた製品戦略だけではなく、価格戦略、流通戦略、プロモーション戦略などを策定し、他の特産品の魅力も伝えられる企画案「みそナッツソースのマーケティング・プラン」を具体的なものにしていきました。そして、このプロジェクト研究の成果を大学生の研究発表大会であるアグリカルチャーコンペティションにてプレゼンテーションしたところ、審査員特別賞をいただくことができました。
この研究発表大会に向けての準備を通して、これまでの学びを実践に移すだけではなく、食品ビジネスに関する複数の専門的・学術的な文献を活用しながら、新たな知識と結びつけて考えることで、1・2年次で学んだことへの理解がより一層深まりました。4万冊の文献を所蔵する「食の専門図書室」では、いつでもビジネスアイデアのヒントを見つけることができます。私は、製品を一から企画し、商品化することが大学生活での目標の一つにありましたが、それを実際に販売するまでの食品マーケティング全体の過程を見届けることができました。2年次にこのような経験ができ、本当に嬉しく思っています。
アグリカルチャーコンペティションは、プロジェクト研究の成果を発表する場ですが、他大学の発表からも学ぶことができる刺激的な場でもあります。3年次になってもアグコンに参加したいと考えています。2年次での経験と、3年次で吸収した新たな知識を生かし、さらにレベルアップした企画・研究発表をしていきたいです。

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