この会社で何ができるか、何をしたいか…。
強い信念を持って、就職活動に臨もう。

横浜丸中青果株式会社

青木 泰祐(1979年度卒業)

【業種】
卸・小売業

これまでの歩みについてお聞かせください

私は入社してすぐ、プログラムを扱う電算室に配属されました。食品経済学科の研究室では、市場流通について勉強。何の知識もない部署からのスタートだったので、自分の存在を会社にどう見せるか悩みましたが、会社のことや物事を積み上げていく方法を学んだ時期でもありました。その後、社長の秘書としての仕事を手がけましたが、ここは会社のあらゆる情報が集まってくる部署なので、それをどのようにして自分のものにしていくかを考えながら仕事をしました。私は現在、取締役になり湘南にある藤沢市場の民営化の責任者としての業務を任されていますが、それぞれの部署で経験したことが、後々必ず役に立つということが、今になってわかりました。入社したからには自分は何をやりたいか、自分をどう磨くかと考えていれば、自ずと知識や教養が身についてくる。そうすると相手からプラスαの情報が入ってくるから、自分が知らないことをさらに勉強する。それが相乗効果になって、自分自身のレベルアップにつながっていくんですね。私は学生時代、人前で話すことが苦手でしたが、話さなければならない状況を何度も乗り越えながら体得しました。人は、磨けば磨くほど成長します。皆さんもこれからどんな会社に入るかわかりませんが、一つずつやるべきことをやりながら、自分を高めるという姿勢を常に持ち続けてほしいと思います。

これから就職活動を開始する後輩たちにアドバイスをお願いします

ここ数年、私も面接でたくさんの学生さんとお会いしていますが、質問に対する答えに差し障りのないものが多く、自分をアピールしようという意気込みがあまり感じられないのが残念です。どちらかというと女性の方が自分のやりたいことを的確に話せる方が多いような気がしますが、この会社を背負ってやるぞ、自分はこの会社で何がしたいという信念を持って面接に臨むのは非常に大事だと思います。もう一つ、大企業でも中堅企業でも最近の新入社員は行動力、実践力が乏しいという話をよく聞きます。理想は高いものの実践力がないためジレンマが出てきて、3ヶ月、半年経つとこの会社でやっていけるかと不安になって辞めてしまう人も多く見受けられます。これは非常にもったいない。仕事で得た知識や情報をきちんと身につけた上で、その会社でやるだけのことをやったがこれ以上成長は見込めないというなら辞めてもいいと思いますが、入社して半年足らずではまだ何も身についていない。自分の中に何も残っていない状態で辞めると、どの会社にいっても同じことを繰り返すような気がします。私どもでは筆記試験より、面接試験での受け答えや言葉遣いを重視しています。ですから面接での対策を十分に行って、信念を持って臨めば必ずいい結果が出ると思います。昨今では中堅企業に照準を絞った学生さんも多いようですが、それも一つの方法でしょう。あらゆる仕事を経験でき、若手であっても即戦力として活用してもらえる。やりがいの面では大企業に勝るものがあると私は思っています。

(取材・撮影:2012年10月27日)

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