自分はどんな人間か。
なぜこの会社に入りたいか。
必ず聞かれるこの質問に、十分な対策を。

株式会社伊藤園

新名 泰典(1999年度卒業)

【業種】
製造業

現在の仕事内容は?

伊藤園は「おーいお茶」を主力商品として野菜飲料「充実野菜」「1日分の野菜」、紅茶の「TEAS'TEA」やコーヒーの「タリーズ」、果汁飲料では「ビタミンフルーツ」などのブランドを展開しています。私は入社13年目を迎えますが、そのうち5年間は自動販売機の補充やスーパーとの商談、自動販売機を置かせていただく新規開拓などの業務を手がける営業をしていました。現在は商品企画部に異動し、味やパッケージデザインなどすべての方向性を担う仕事をしています。私は大学3年の4月から本格的に就職活動を開始しましたが、伊藤園の内定をいただいたのが7月。それ以前にも2社から内定をいただいていたので、ゆとりを持って活動することができました。

これから就職活動を開始する後輩たちにアドバイスをお願いします

私は面接に自信がありましたが、最初から自信があったわけではありません。当然、いろいろ失敗もありましたが、その失敗から得た就職活動の心得を皆さんに紹介したいと思います。まず面接は、自分はこういう人間だと企業に知ってもらう場なので、面接官が「この人はこういう人なのか」とわかりやすい話し方を心がけてください。たとえば、自分は前向きな人間です、と言ったとします。具体的な体験を通して前向きだということを伝えると理解しやすいと思います。自己PRするためには自己分析は必須です。その手段の一つとして自分の長所・短所をノートに箇条書きで構わないので思いの限り書き出してみてください。又、友人や親に自分はどういう人間に見えるか聞くことによって新たな発見、自分の印象を知ることができると思います。面接は第一印象が大事なので、自分の外見についても周囲の人に聞くと面接時の立ち居振る舞い方の参考になるでしょう。また、学校での行事やそれ以外の出来事の際にどういう行動を取ってきたか、どんな役割を担ったかを思い起こすと、自分が見えてくることもあります。そして、必ず質問されるのが大学で学んだこと、なぜこの会社に入りたいかということです。大学については食品ビジネス学科の強みを簡単に説明できるようにしておくと良いと思います。学んだ事については、私は卒論を題材に話をしましたが、思い出深い講義を題材にしてもいいのではないでしょうか。「どうしてうちに入社したいか」という質問は、新聞やニュースなどから日本の市場、世界の情勢、その状況の中でその企業がどういう取組をしているか自分なりに学んだ上で、自分はこういうことをしたい、こういうことが自分はできると思います、と企業にもたらすメリットを具体的に話せればベストです。一つの共通した質問に対し順番に答えていく集団面接のある企業については、前の人が自分と同じ考えを言われてしまったりすると、ついあせりがちになってしまうと思いますが、「自分もそう思う。なぜなら…」というしっかり自分の考えを話せれば何の問題もありません。また、自分が知らないことを聞かれた時は、分からないと言える勇気も必要です。知ったかぶりをすると突っ込まれて、逆にドキドキすることになりかねないので。他の企業から内定をもらっているか聞かれた時は、内定をいただいていることが「自分」という人間が企業から認められている一つの証となると自分は思いますので、正直に答えていいと思います。ただし、その都度、その企業に対して全身全霊で臨むことが大切です。そして、最後のアドバイスになりますが、本命の企業を受ける前に、最低でも必ず1、2社、面接の練習をする意味で受けてみると良いと思います。面接の準備をどんなにしても本番はやはり緊張しますし、実際に話してみると自己PRが長かったり、短かったりするので、面接の雰囲気、準備してきたことが実際に通用するのか、しないのか知る上でぜひ実施してみてください。必要に応じて自分の考えを修正し、本命企業の面接では万全の準備で臨んでほしいと思います。

(取材・撮影:2012年10月27日)

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