100社以上受けて、内定は3社。
苦しく、厳しかった就職活動を
乗り越えたから「今」がある。

日本郵便株式会社

関根 千晶(2010年度卒業)

【業種】
複合サービス業(農協・郵便局等)

これまでの歩みについてお聞かせください

3年の10月から就職活動に専念しました。就職浪人だけはしたくないと思っていたので、当初は食品メーカー一本に絞り、学内のセミナーに出席したり、リクナビを通してエントリーしながら、何度も履歴書を書き直してパソコンに保存。受けた会社は100社以上、受かった会社は3社。それだけ私の時代の就職活動は厳しかったですね。私が会社選びの際に重視したのは、面接の形態です。というのも、私はあがり症なので一度グループ面接をした時、頭がまっ白になって前の人と同じようなことを話して、落とされました。その苦い経験があったので、個人面接とグループワークのみの会社を選ぶようにしていました。日本郵便の面接では、卒論のテーマであるフェアトレードについての話題になりましたが、それは今後どのように海外で発展していくか、こういうふうにしたらいいんじゃないかと面接官も一緒に考えてくださって、志望動機は一切質問されませんでした。むしろそれが功を奏し、内定につながったと思っています。

現在の仕事内容は?

現在は主に窓口業務に携わっていますが、入社後一カ月間は郵政の寮に泊まり込み、この期間に保険・国債を扱うために必要な資格を取得します。入社当初は周りの人たちに、安定しているし福利厚生も整っていて、残業も少ないから一生続けられる仕事だねと言われていました。正直なところ、私自身もそう思っていましたが、いざ入社してみると簡単な仕事ではありませんでした。窓口業務では主に保険、貯金、物販を手がけていますが、実際に仕事をして思ったのは“この会社は営業の会社だな"ということ。窓口での営業活動の他、電話をしてお客様を訪問する電話営業もあり、個人の成績はしっかりと管理されています。私はまだ入社2年目なので数字に関してはそれほど厳しく言われることはありませんが、給料は歩合制のため基本給は低く、男性社員にとってはデメリットもあります。ただし、数字が伸びると先輩方に認められ、達成感を感じることができます。

これから就職活動を開始する後輩たちにアドバイスをお願いします

まず履歴書については、自己PRは自分がこれまでに経験してきたことを具体的に書くことをおすすめします。たとえば部活でどういう問題が生じ、それに対して自分はどういう役割をして、どういうふうに解決したか。面接でそれについて聞かれた時も、しっかり答えられるようにしておくといいですね。私は食品メーカーに絞りましたが、初期段階では職種を絞らず、いろいろ見ながら徐々に本当にやりたい職種を絞っていくのもいいのではないかと思います。志望動機については、企業理念に共感したなら徹底的にその会社の長所や特長を調べて、より具体的に示すほうが効果的です。また、グループワークではでしゃばって役について何もできなければ意味がないので、自信がなければ無理に役に付かなくてもいいと思います。逆に引っ込み思案の人が多いグループの時は、ある程度でしゃばりながらも「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と振ったり、時間がなくて何かを一つにまとめなければならない時は「あなたの意見がすばらしかったので、あなたの意見に賛成します」と言ったり、サポート役に徹するのもプラスの評価につながると思います。就職活動においては何社も断られることもありますが、それに負けずに常に前向きに頑張ってください。

(取材・撮影:2012年10月27日)

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