大手企業を狙うのではなく、
カテゴリートップの企業を選ぶのも一つの方法。

明治乳業株式会社

朝日 和彦(2004年度卒業)

【業種】
製造業

これまでの歩みについてお聞かせください

学生時代は「ポテト」というテニスサークルに所属しており、日本大学のテニスサークルの全同好会を支える会長もしていました。就職活動で最も大事なのは、大学時代に何を頑張ったかということをエントリーシートや面接でどれだけ伝えられるかだと思います。エントリーシートには、面接でいちばん聞いてもらいたいことを書くことをおすすめします。負い目があることを書くとその点を突っ込まれて、結果的にだめになることも多い。質問してほしいことを書けば、自分の得意分野の内容で話を進めることができるので、皆さんにも是非実践してほしいですね。

現在の仕事内容は?

私は量販店であるスーパーへの営業を担当しています。今、「おいしい牛乳」というカテゴリートップの商品を扱っていますが、よく周りから「明治乳業さん、すごいね」と言われます。カテゴリーのリーティングカンパニーということで皆さん、そう言ってくださるのですが、私が仕事上で心がけているのは大手企業だからという気持ちを持たないこと。確かに大手の商品とブランドだけは借りていますが、あとは自分という人間を売って仕事をしているつもりです。今、食品業界は非常に厳しい状況にあり、スーパーに営業に行っても大手だからというだけでは絶対に通用しません。その中でどれだけ自分を売り込んで、商品を入荷していただくか。自分を売る、PRするというのは就職活動だけではなく、社会に出ても必要だと日々実感しています。

これから就職活動を開始する後輩たちにアドバイスをお願いします

面接は第一印象。「失礼します」という一声で決まります。当社の人事も「話の内容云々より、声や姿勢で学生さんがどういう気持ちで面接に来ているかがわかる」と言っていますので、そのあたりは気をつけてほしいと思います。私にとって就職活動は、結婚相手を見つけるようなもの。結婚も好きじゃなかったらしないと思いますが、就職も好きな会社でなかったら長続きしません。もし皆さんが食品業界に行きたいならスーパーに行って、自分が好きな商品を見つけてみてください。たとえ大手でなくても、カテゴリートップといわれる会社はたくさんあるので、スーパーで自分の中のカテゴリートップを探して、そういう会社にエントリーしてみるのも一つの方法だと思います。就職活動はつらいこともたくさんあります。私も活動の中で、今までの人生を全否定されたような気持ちになったことも何回かありました。でもそれは、企業の考え方と自分の生き方が違っていただけで、自分の信念を曲げたりする必要はないと思います。先ほど話したように、日本には本当にたくさんの企業があります。壁に突き当たっても決して落ち込むことなく、自分に合った会社が見つかるまで根気よく頑張ってください。

(取材・撮影:2007年10月6日)

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