2022/11/30
★大学のモグラ塚
モグラは地下坑道をつくるために
掘った土を地表に運び出します。
運び出された土の小山を
モグラ塚と呼びます。
図書館の東側にあったモグラ塚


図書館の西側にあったモグラ塚

学芸員課程の博物館資料論の中で
モグラ塚を題材にした
生きもの地図作りをしたところ
モグラ塚が学内の
ほとんどの区域で見られた一方、
博物館の線路側や図書館、
10号館の周辺などで多く見つかることが
わかりました。

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さらに興味深いことがありました。
参加した143名の学生に行ったアンケートのうち、
調査前と比べて79%(113名)が
モグラを意識するようになった、
そして約半数の49%(70名)が
モグラを好きになったことです。
生きものを調べることが、さらに
関心や興味が深めることを実感しました。
日大に生息するアズマモグラ

アズマモグラの手

アズマモグラの耳

2022/11/16
★涛沸湖は野鳥の楽園
前回ヒグマをご紹介した
北海道の涛沸湖(トウフツコ)は
広さ900haもある湿地です。
(1haは100m×100m・東京ドーム約200個分)
広大なアシ原
周辺のハンノキ林
湿地に隣接するミズナラ林
などが、多様な生物相をささえています。
今回はここで観察した水鳥の採餌の様子です。
動画右下の
マークを押すと
大きな画面でご覧いただけます。
2022/11/9
★涛沸湖(トウフツコ)のヒグマ
涛沸湖は、北海道の網走市と小清水町に
またがる広大な湿原です(※ラムサール条約登録湿地)。
11月3日の夕方、対岸を歩くヒグマを発見しました。
湖の野鳥を見ている時、二つの黒い塊に気づきました。
望遠鏡で覗くとヒグマでした。
私との距離が約1kmあり、その間に広大な湖をはさみ、
自動車も近くにあるという安全な状況下で
観察できました。
2頭はほぼ同大に見えました。
両方とも成獣、あるいは
両方とも若い個体のどちらかでしょう。
ヨシ原と開放水面との境を
東向きに歩きながらも、時々鼻先を水面に近づけたり
体の向きを変えています。探餌している様子です。
後ろの一頭が静かにアシの茂みに入ると、
もう一頭も距離を保ちながら、茂みに入りました。
クマの周囲のアシは、ピクリとも揺れません。
時刻は3時40分で、まもなく日没です。
早朝や夕方は、ヒグマの最も活発な時間帯です。
こちらは、博物館のクマコーナーです。



ヒグマの骨格と剥製の標本、
頭蓋骨の分離骨格、ツキノワグマの剥製標本を
展示しています。
私が見たヒグマと比較してこちらは小柄です。
それでもその前肢の爪をみると迫力があります。
※特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地で、
その保護を目的に条約事務局が管理する
「国際的に重要な湿地に係る登録簿」に
登録された湿地
2022/11/2
★ウミウの到来
今、大学構内では、
ヒヨドリの声がにぎやかです。
ちょうど渡りの時期のため
群れで活動している様です。
大学の近くでは、引地川沿いに下流方向に
大群で向かう群れや、
海岸沿いを西から東へ向かう群れを
観察できます。
海岸では、一昨日(10/31)あたりから
急にウミウの姿をよく見かけるようになりました。
ウミウは夏の間
東北や北海道などの海岸で過ごし、
冬に関東などに渡ってきて
翌5月頃まで観察することができます。
稲村ヶ崎の休息場
10/22 1羽
10/26 2羽
11/1 12羽

江の島の休息場
10/24 0羽
10/25 1羽
11/1 2羽

城ヶ島や葉山のねぐらでは、
12月から2月頃には
夕方に500羽を超える群れを
観察することができます。
葉山のねぐらは、他所よりも
毎年飛来が遅いのですが、
今年もその様です。
城ヶ島のねぐら
10/16 0羽
10/27 1羽
10/31 13羽

葉山のねぐら
10/22 0羽
10/28 0羽
10/30 0羽

ヒヨドリやウミウのように
日本国内での渡りの小移動をする鳥を
漂鳥(ひょうちょう)という言い方があります。