FACULTY

教員紹介

[教授]井上 貴史

学生へのメッセージ

大学生はあらゆる面で自由な存在です。とりわけ時間的な自由度はとても高いです。 その自由な時間の使い方も各学生の自由です。皆さんには有意義に過ごして欲しいと思います。 と言っても、全ての時間を費やして大学での学問に専念、なんて事を求めてはいません。 サークルで特技を磨いたり人間関係を学ぶのも勉強です。アルバイトで労働を経験し社会の厳しさに触れるのも勉強です。 大いに挑戦してください。
一方で、大学での学問も疎かにしないようにしましょう。学生の本分はやはり学問ですから。 最低でも「自分に必要な科目を履修登録する。講義を聴く。準備をして試験を受ける」は守るべきです。 教員や職員がこれを強制する事はありません。学生の自主性に任されています。学生が自主的に守るのです。 自主ですから、守らないこともできます。ただし、その結果の責任は自分でとらなければいけません。 「権利と自由に伴う義務と責任」、これは社会に出れば当然のセットです。大学はその訓練の場とも言えます。 君たち学生は(半分?)社会人とみなされているのです。その自覚を持ってください。
自分のこれまでを振り返って見ても、大学生の間は人生で最も楽しい時だと思います。 共通の目的を持った気の合う仲間と自由な時間、これほど恵まれた期間は他にないと思います。皆さんも学生生活を楽しんでください。 学問、サークル、アルバイトその他のバランスに気を配りながら過ごせば、必ず楽しめます。

井上 貴史

担当科目シラバス

  • 物理学入門
  • 基礎力学
  • 物理学演習
  • 物理学概論 I(教)
  • 物理学概論 II(教)

*(教):教職課程

教育方針および目標

  • 私のこのキャンパスでの教育目標は、学生達に物理学の基礎を正確に身につけさせる事です。 「正確に」です。「あいまいに」「漠然と」ではありません。ですから、教養の物理学とは言えども「物理のお話し」で済ます事はしません。 正統的な物理学の授業をします。とは言え、このキャンパスには学部の特性から高校で物理学を学ばなかった学生も少なくありません。 できるだけ予備知識を仮定せずに最初から説明する、必要な初等数学も解説する、などの配慮をします。 そうすると、時間の制約上で扱う内容は限られてしまいますが、私はそれでも良いと考えています。 たとえ範囲が狭くとも、その理解が正確であれば、様々な目的に応用する事が可能だからです。
  • 人は日常的に使わない事は時間が経つと忘れてしまいます。 せっかく勉強した物理学も専門でなければ忘れてしまう事でしょう。それが普通です。でも、それで良いのです。 一度も理解した事がないのと、一度理解して忘れたのでは大きく違います。何事も初めての事は難しく見えますが、一度出来た事は易しく見えます。 例えば、力学が必要になったときに、以前に理解した事があれば、 「えーっと、どうするのだっけなぁ。確か簡単だったはず。。。」と言う具合に逃げずに対応できるはずです。 そして、本やノートを紐解くなどして勘を取り戻し、きっと目的を達成できるでしょう。一度も身につけた事がなければこうは行きません。 ですから、たとえ一時であっても正確な物理学を身につけて欲しいと思います。
  • 物理学は自然界に潜む基本法則をすべて明かにしようと挑戦している学問です。 まだ途中ではありますが、現在までにも素晴らしい成果をあげて来ました。 それらの成果は他の自然科学の基礎や、今日、我々の周りに溢れる科学技術の基盤となっているのです。 ですから、各学科の専門科目においても物理学は所々に顔を出すはずです。その時に教養で身につけた物理学を役立てて欲しいと思います。

略歴

  • 東京工業大学 理学部物理学科 卒業
  • 東京工業大学 理工学研究科物理学専攻 博士課程 修了 博士(理学)
  • 東京大学 日本学術振興会 特別研究員
  • バレンシア大学 素粒子物理学研究所 研究員
  • チュービンゲン大学 理論物理学研究所 研究員
  • 国立台湾大学 物理学教室 研究員
  • 上智大学 理工学部 助手-助教
  • 筑波大学 数理物質科学研究科 研究員

研究テーマ

  • 原子核・ハドロン物理学の全般に興味を持ち、その理論を研究している。
  • 現在は、基礎理論(QCD)から導いたバリオン間の相互作用を用いて、中性子星を研究している。

所属学会

  • 日本物理学会

連絡先

E-mail: inoue.takashiATnihon-u.ac.jp (メール送信時にATを@に変更してください)
個人サイト: 理論物理や計算機など

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