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西アフリカ環境下における牛肺疫清浄の一例

藩 英仁,藩 栗緒,上床和弘,Moses Brown*
(日本大学生物資源科学部獣医伝染病学研究室・Liberia農林省*)

A case of CBPP control under the conditions of West Africa
Eijin Han, Kurio Han, Kazuhiro Uwatoko, Moses Brown*
College of Bioresource Sciences, Nihon University
Ministry of Agriculture, Liberia*

 西アフリカ沿岸部は熱帯雨林地域に属し,その高温多湿が故に,動物伝染病の宝庫になっている.諸病中,牛疫及び口蹄疫と並び,現在最も畜産発展を阻み,そのコントロールが急がれるのが牛肺疫(Contagious Bovine pleuropneumonia,CBPP)である.本病はMycoplasma mycoides subsp. mycoidesを原因菌とし,世界で最初に発見されたマイコプラズマ菌種である.
 リベリア国は西アフリカに位置し,牛を主要食肉とするが,牛の保有頭数は推定僅か35,000頭であり,従って肉用牛は殆ど近隣諸国からの毎日の陸上輸入で肴っている.そんな状況の中で,1974年,リベリアの唯一の約1,000頭規模の種牛牧場で牛肺疫の勃発があった.教科書に従うと,感染牛群又は抗体陽性牛は即殺処分となり,薬物による治療は禁忌である.しかし,本様式は, CBPP 常在西アフリカの環境下では甚だ不適切であり,忠実にそれに従えば,本地域の牛業発展は到底望め得ない.故に西アフリカの環境条件に則したコントロール法を新たに開発する必要があった.西アフリカの環境条件とは,1) 全域がCBPPの濃厚汚染地である.2) 国境は有って無きに等しい.3) 国境検疫が不備.4) 患畜の屠体は食用可(FAOの許容内)等である.この条件に基づいて,以下のコントロール策を遂行した.(1) 臨床ケースの摘出・殺処分.(2) Tyrosinの連日注射及び発症ケースの継続摘出・殺処分.(3) ワクチン接種.(4) ダニ及び内部寄生虫の駆除.(5) 妊娠牛の隔離・分娩.(6) 母牛と仔牛の抗体検査等.この結果は汚染牧場の浄化に連がった.本題はコントロールの遂行から種牛群の再建までの詳細を報告する.


Eijin Han (In-Jen Pan) E-mail; ijpan@brs.nihon-u.ac.jp