Qualification/Course資格・進路

活躍する卒業生:進学

平成19年度卒業 越後谷 裕介さん

『アフリカ・ウガンダ国の家畜疾病対策計画事業に参画して』

 私の子供の頃からの夢は、国際的に活躍し、社会に貢献できる獣医師になることでした。私は一昨年、日本大学と国際協力機構(JICA)が協力して実施した「ウガンダ国の家畜疾病対策計画」というプロジェクトに参加し、夢は実現しました。ウガンダでは、日本には存在しない寄生虫やウイルスによる伝染病が多数流行し、現在も多くの家畜が死亡しています。しかし、発展途上国であるウガンダでは、伝染病の検査に関する知識や情報、また技術が不足しているため、家畜への被害を防止することは非常に困難です。このプロジェクトにおける私の仕事は、日本の検査技術を現地の獣医師や畜産スタッフへ伝えること、そしてウガンダにおける伝染病の流行状況を把握することでした。このように、獣医師として国際的に活動することの意義は、海外の畜産の発展に貢献することはもちろんですが、そこでの経験や体験は今後侵入する可能性がある海外の伝染病からわが国の畜産業を守ることに役立てられます。国際交流の激しい現代、海外の伝染病はけして日本に関係がないものではありません。日本でも大きな問題として取り上げられている口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ、また狂犬病は、海外から侵入してくる最も危険な伝染病です。

 この国際共同プロジェクトへの参加を通して、「獣医師は、動物の健康を守ることによって社会に貢献できる誇り高い職業である」ということを再確認することができました。

(本学大学院博士課程在籍時に執筆)

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