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在デンマーク日本大使館一等書記官 平成10年度卒業 菊池 栄作さん

『大使館書記官として』

 私は平成10年に獣医学科(獣医公衆衛生学研究室)を卒業し、東大大学院(獣医公衆衛生学教室)修了後、平成14年に農林水産省に入省しました。農林水産省動物医薬品検査所で動物用医薬品等の検定及び研究等を行った後、内閣府食品安全委員会事務局においてプリオン、かび毒・自然毒等のリスク評価業務、その後、農林水産本省で国内防疫及び国際衛生対策業務等を担当し、平成24年4月から外務省に出向し、現在、在デンマーク日本大使館で経済担当の書記官として勤務しています。

 大使館では、日EU・EPA(Economic Partnership Agreement)関連業務、東日本大震災後の日本産食品の早期輸出再開等の復興関連業務、デンマークが得意とする風力発電等の再生可能エネルギー分野、豚肉及び酪農製品をはじめとした農林水産及び食品衛生分野、医薬品及び酵素等のライフサイエンス分野そして社会福祉分野等に関して、日本に寄与する情報の収集・分析・報告を行うとともに、日本からデンマークに調査・研究に来られる大学・研究所、国会・地方議会、各省庁、各自治体、各種団体そして民間会社からの出張者の支援をおこなっています。

 デンマークは、1970年代のオイルショック及び経済不況から一転、現在は、一人当たりのGDPが日本を上回るとともに、高度な社会福祉制度を持ち、国民の幸福度も非常に高く、エネルギー自給率は110%、食料自給率は300%(金額ベース)に達しています。今後、デンマークをより深く学び、日本再生に微力ながらもお手伝いさせていただくことができればと思います。

 海外において、従来の獣医学に関連する分野に加え、外交及び経済という新たな分野にたずさわっていることに感謝するとともに、15年前に湘南の地で薫陶を受けたことを心に留め、日本から約9,000km離れたコペンハーゲンにおいて、獣医師としてこれからも日々精進していきたいと思います。

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