松風 成美
生物資源利用科学専攻 博士前期課程2年

研究室の仲間と

大学院に進学するきっかけ

学部で4年間学んできた知識を、研究を通して使える知識にするチャンスだと思い進学しました。また、大学院生の国際学会への参加のサポートも厚くいため、より実力をつけやすい環境ではないかと考えて進学を決めました。実際に大学院で研究を進めていくことで、学部時代の実験講義のようにスムーズに結果が出ず、試行錯誤をすることによって一歩一歩結果を出していくことになりました。その過程で、様々な仮説を立て、学部時代に知識として覚えた内容の本当の意味を考えながら使えるようになったと思います。また、そうして頑張って出した結果を国際学会で英語で発表する機会を頂けたことで、なんとしても自分の研究を伝えようと、ただ英語を勉強するより一層身が入りました。

現在の大学院での活動

月曜日から土曜日まで、時々日曜日も研究に勤しんでいます。沢山の英語論文を読んで自分の研究テーマの知識体系を構築し、目的に合った実験を行うなど、自分でスケジュール管理や内容を決め、研究を進めています。半年に1度は学会発表を行い、研究の意義を深めます。良い結果が出れば国外での発表を行い、英語力も養っています。 私の研究題目は『塩酸処理小麦タンパク質含有石鹸使用による小麦アレルギー発症の要因解明』です。この研究では、小麦タンパク質を含む石鹸の継続的な使用により小麦アレルギーとなってしまったという社会問題の原因解明を目的に行っています。近年、皮膚にアレルゲンが暴露されて発症する食物アレルギーは注目を集めており、この研究を進めることで、未知の生体機能の解明や、より安全な生活用品の開発に役立てることができると思っています。

野外での活動風景

野外での活動風景

大勢の人の前で発表を行ったりもします。

大学院に進学してよかったこと

大学院に進学してよかったことは、積極的に問題を発見し、自分で考えて解決しして物事を進められるようになったことです。学部学生までは、講義を受け、答えが用意された問題を処理することがほとんどだったと思います。しかし、研究を進めて結果を出すためには、自分で論理が正しいかどうか確認し、結果が持つ本当の意味を考えなければなりません。しかも、そうして出した答えが正しいかどうかはすぐには分かりません。そのように研究を進めていくことは、とても大変なことでしたが、周りの先輩や先生に助けて頂きながら、3年間考え続ければ、なんとなく形になっていくのを感じました。こうした能力は、社会に出てから大いに役立つと思います。

日大(院)に進学してよかったこと

日大に進学してよかったことは、先生方の丁寧な指導が受けられたことです。私は、高校生にバイオサイエンススクールに参加し、そこで先生方と学生の距離が近いこと、高校生の私にも丁寧な指導をしてくださったことに感動し、入学を決めました。その印象は大学入学後も変わらないどころか、より一層強まりました。研究室に入室し、大学院進学後も、学生一人ひとりが成長できるようにサポートしてくださり、自分が思っていた以上に様々なことが出来る様になりました。この先生との距離の近さは、日大ならではだと思います。

大学院の経験を生かして今後どうしたいか?

研究を通して養った力は本当に沢山あります。例えば、自分の研究の問題を見つける力、それを解決する方法を創造する力、研究を分かりやすく人に伝えるコミュニケーション能力及び英語力、人や論文が言いたい事を的確に理解する能力など、予想以上に文系理系問わず様々な能力を養う機会が多くあります。以上の力を発揮できれば、働く分野が違っていても、社会人として活躍できるのではないかと思います。また、研究を通したこれらの経験によって、私生活でも様々な工夫ができるようになったため、より自分の人生を楽しめるようになったように思います。これからも、自発的に問題を見つけ、本質的に目標を達成していきたいと思います。

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