海外フードシステム現地研修

ローカルとグローバルの視点から知識と体験の融合を通じて「食」を学ぶ

海外フードシステム現地研修は、食品ビジネス学科の2~3年生を対象として、日本とつながりの深い国に赴き、食料の生産から加工・流通・販売・消費に至るフードシステムについて学び、併せて食品ビジネスでの国際感覚を養うことを目的とする後期開講科目(選択・2単位)です。2018年度は、前年度に続き台湾をフィールドとして実施しました。

受講生は、後期に毎週開講するゼミにおいて、台湾の経済、社会、農業や食品産業、食文化等の文献の報告や討論を通じて、事前知識を深めて現地での研修がより有意義なものとなるように努めました。さらに、本学科の卒業生が活躍する横浜丸中青果株式会社のご協力を得て、横浜市中央卸売市場等の現地視察・調査を行い、価格を決めるセリや青果物流通の仕組み等について学びました。

台湾での現地研修は、3月3日(日)から11日(月)までの9日間の日程で、学生19名に教員3名(川手督也教授、阿久根優子准教授、佐藤奨平専任講師)が同行して実施しました。日本大学と学術交流協定を結ぶ台湾國立中興大學の教員と学生による温かなサポートを受けながら、台北・台中・台南各地の都市と農村での本格的な現地視察・調査を行うことができました。

主な行程は以下の通りです。昨年度と同様に、ローカルとグローバルの視点から、より現地に入り込んだ本格的な研修プログラムを組んでいます。都市部と農村部を回り、有機農法に取り組む農場や台湾茶農園、特産果実の蓮霧(レンブ、Wax Apple)の地域ブランド化に取り組む農会(農協)、中興大内で開催されるファーマーズマーケット、大学の農場で収穫された農産物や加工食品だけでなく、国内の有機農産物・食品のセレクトショップとなっている大学構内の販売店、日本産の農産物や食品による製品差別化や歴史的建造物のリノベーションを通じたブランド化によって、付加価値の向上を進めている現地の小売店や菓子店などを訪問し、日本との比較を通じて学びを深めました。

また、中興大の先生が提案する健康面で“革新的な”パイナップルケーキの実習、エコシステムを推奨している団体での豆花の加工実習、街中の屋台の利用といった実体験を通じて、台湾の食品ビジネスに対する理解を深めることができました。
受講生は、事前に教室で得た知識と実際に現地で観て体験した知識の融合を通じて、日本と台湾のフードシステムの多くの共通点や相違点を自ら見出す面白さを体験したはずです。

有機農法(自然農法)を用いた台湾茶園
持続可能なフードシステム構築を目指す取り組み
豆花にタピオカをトッピング
日本産農産物・食品を取り扱う小売店
中興大での“革新的”パイナップルケーキづくり
キャンパス内の有機農産物・食品の“セレクトショップ”
國立中興大学内のファーマーズマーケット
蓮霧(Wax Apple)生産者の工夫を聞く
女性組合長が活躍する「蓮霧(Wax Apple)」の集出荷施設

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