久保田ゼミ

食と農のつながりを考える~集落営農と食6次産業化の取り組みに学ぶ~

久保田班では、「食の6次産業化」、「集落営農」、「郷土食と食文化」の3つのテーマで、飯島町へ伺いました。まずは、しっかりと事前学習し、いろいろ調べた上で現地へ伺うのですが、いざ現地へ行ってみると思っていたのと違った!という発見が多くあります。農家の平均年齢は67歳(全国)!私たちが毎日食べているお米や野菜は、だれが作ってくれているのか。これから、だれが作っていけるのか。それぞれの疑問を胸に、いざ長野へ出発です。

飯島町は全員参加の集落営農システムがあります。まずは、飯島町役場の方から、「飯島町の農業の概況について」お話を伺いました。その後、農業生産法人である株式会社田切農産を訪問し、集落営農や6次産業化の取り組みについて話を伺いました。田切農産は、平成23年度全国優良経営体表彰「集落営農部門」で、農林水産大臣賞を受賞した全国トップレベルの経営組織です。個人ではなく組織(システム)で地域農業を支える集落営農の先進地域である飯島町で、これからの農業の担い手を考えるためのとても貴重なお話しを伺いました。田切農産が運営する直売所「キッチンガーデンたぎり」の視察、加工用トマトの収穫体験も行いました。

そのほか、長野県産のリンゴを使って6次産業化に取り組む「コヌルコピア」を訪問し、実際に商品を製造しているラインを見学させていただきました。さらには、リンゴソースも作る工程を体験させていただきました。
また、今年7月にオープンしたばかりの「道の駅田切の里」を訪問し、少子高齢化が進む地域のよりどころを目指し、飯島町に住む人々の生活の拠点にしていきたいというお話を伺いました。

食文化では、さまざまな食の体験学習を行いました。まずは、貴重な国産そば粉を使った手打ちそばに挑戦です。実は、飯島町は、信州そば発祥地!!信州そばの9割以上のそばの種を生産しています。地元そば名人の指導を受けながら、粉からそばを打っていきます。名人の手本通りにやろうと思っても、聞いて頭で理解したことと、実際にやってみるのとでは大きな差があり、完成したそばの中にはきしめんのような姿も…。せっかくなので各自、自分で打ったそばを食べたのですが、「やっぱり達人のそばを食べたかった…。」とのつぶやく声も。

飯島町の郷土食のひとつである五平餅は、炊いたご飯をつぶしてから成型し、味噌を塗って、焼いて作ります。今回は、滞在先としてお世話になったアグリネーチャーいいじまにて、この一連の工程を体験し、炭火で焼いた出来立ての五平餅をいただきました。五平餅に塗る味噌は、家庭によってそれぞれ味噌の味や中に混ぜるもの(くるみや山椒など)が違うのだそう。炭火で味噌がいい塩梅に焦げ、そこがまた香ばしくて、味が記憶に残る経験となりました。

何事も百聞は一見に如かず!フィールドリサーチは、まさに、自分の足と目と耳と口と全身を使って経験から考え学ぶ授業です。経験して感じたことを大切に、後期も食と農のつながりに興味をもってたくさん学んで欲しいと思います!

飯島町の農業について町役場の方の話を真剣に聞きます。
生産者から話を聞く。取材メモは欠かせません。
リンゴソースづくりを体験。素材の味の甘さに驚き!
加工用トマトの収穫体験。かごいっぱいに収穫できました。
そば打ちに挑戦。猫の手で!があんがい難しい。
最後日の現地報告会。夜遅くまでまとめをがんばりました。

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