久保田ゼミ
食と農のつながりを考える~集落営農と食6次産業化の取り組みに学ぶ~
今年度のフィールドリサーチは、「農業の担い手(地域営農システム(集落営農)について理解を深める)」、「食の6次産業化(6次産業化について理解を深める)」、「食文化と郷土食(体験学習を通じて、食文化について理解を深める)」の3つの項目を学習のねらいとして、長野県上伊那郡飯島町を訪問しました。
飯島町では、飯島町役場の方から「飯島町の農業の概況について」お話を伺い、農業の担い手についての課題や取り組み内容について学びました。また、農業生産法人である株式会社田切農産を訪問し、集落営農や6次産業化の取り組みについて話を伺いました。田切農産は、「平成23年度全国優良経営体表彰」の集落営農部門で最高賞となる農林水産大臣賞を受賞した企業で、6次産業化にも取り組んでいます。また、今回は、田切農産が運営する直売所「キッチンガーデンたぎり」を訪問したり、(株)田切農産と内堀酒造(株)が共同で開発した信州飯島唐辛子ビネガー「すっぱ辛の素」の原料となる「チェリーボム」の収穫体験を行いました。チェリーボムは、アメリカ産の唐辛子で、国内では飯島町だけでしか栽培されていないとのことで、どの学生も、初めて見る作物に興味津々でした。
そのほかにも、選果場やカントリーエレベーターなど農業関連施設の見学や、きのこ工場の見学、さらには、滞在先としてお世話になったアグリネーチャーいいじまでは、体験学習として、信州飯島町の特産品のそば打ちや五平餅作りを行いました。
現地の方から様々なことを耳で聞き、実際に、畑や地元企業、直売所など地域を目で見て、そして、郷土食である信州そばや五平餅を舌で味わうなど、五感をフル活用した3日間となりました。事前学習したことと、現地で経験したことを踏まえ、最終日は、全員で報告会を行いました。このように事前学習した仲間と現地での経験をもとに考え、互いに学び会えるのは、フィールドリサーチの醍醐味です。座学だけでは学ぶことの出来ない多くのことを吸収できたフィールドリサーチとなりました。