川手・清水友里ゼミ

環境と調和した農業と原点の加工

産業社会学研究室では、「環境と調和した農業と原点の加工」をテーマとして、有機農業や手わざを生かした食品加工などに取り組んでいる現場に赴き、ヒアリング調査および関連する体験を行い、持続可能なフードシステムの重要性について理解を深めることを目的としてフィールドリサーチを実施しています。本年度は、長崎県雲仙市に赴き、8月5日~7日の3日間の日程で現地調査を実施しました。雲仙市にお世話になるのは8回目です。

初日は日本を代表する有機野菜生産者である岩崎政利さんの農園で岩崎さんからレクチャーを受けた後、長崎県立大学の学生と合同で様々な野菜の種とり体験をさせて頂きました。わずか2時間あまりではありましたが、学生たちは種とりの作業を通じ、フードシステムの川上の川上の"種"(遺伝資源)の問題について肌で何かを感じとってくれたようでした。2日目は、雲仙市役所での雲仙市の概要と農業、地域ブランド化の取り組みについて講義を受けた後、守山女性部加工組合という全国を代表する農家女性の加工会社での惣菜づくり・料理体験、さらには、デザイナーの城谷耕生先生による食や農に関するものづくり・地域づくりに関する講義と施設見学を行いました。3日目は、地元を代表するお菓子メーカーの小浜食糧株式会社での経営戦略についての講義と施設見学および吾妻農産加工組合というやはり全国を代表する農家女性の加工会社でのみそづくりと梅干し加工体験を行いました。猛暑の中、盛りだくさんの内容で慌ただしいスケジュールとなりましたが、学生たちは、普段接する機会が少ない「食卓の向こう側」である農業や農家の手わざを駆使した原点の加工について、体験を含めて学ぶことができ、大変有意義な3日間になったのではないかと思います。

今回も快く受け入れて頂きました雲仙市の金澤秀三郎市長他関係者の皆様に改めてお礼申し上げたいと思います。

カボチャの種とり体験
惣菜づくり体験(守山女性部加工組合)
デザイナーの城谷耕生さんの講義
吾妻農産加工組合での味噌づくり体験
吾妻農産加工組合の商品の試食
小浜食糧株式会社の工場見学

pagetop pagetop