学びについて

食品ビジネス特別講義

日本を代表する食品企業のトップから、じかにレクチャーを受ける。

食品ビジネス特別講義は、日本を代表する食品企業のトップの方々をお招きして行う3年次の集中講義で、食品ビジネスの最前線について学ぶことができる目玉の講義の1つです。これまで講師に立ったのは、日清食品、日本製粉、ワタミフードサービス、キッコーマン、すかいらーく、サミット、三菱食品、モスフードサービス、ニチレイ、アサヒビール、カゴメ、ハウス食品などの社長、会長、役員の方々です。

食品製造業、流通業、外食産業などのトップからじかにレクチャーを受け、それぞれの企業の課題やビジョンを理解することは、学生一人ひとりに大きな意義をもたらしています。最も印象に残る講義だったと感想を述べる学生も少なくありません。

2017年度のレポート ―第26回 食品ビジネス特別講義“最新の食品ビジネスを直に学ぶ”―

本講義は開講以来、食品製造業、食品流通業、そして外食産業の順を一つのサイクルとして開講してきており、今年度は、9月12日(火)・13日(水)・14日(木)の3日間に渡って、外食企業の「ねぎしフードサービス」をお招きすることになりました。

ねぎしフードサービスは、多業態を展開していた創業期を経て、1981年に「牛たん・とろろ・麦めし専門店 ねぎし」の業態に絞り込み、なおかつ、新宿から30分前後の場所以外には出店しないドミナント戦略を打ち出し、現在、東京と横浜地区に37店舗を出店しています。ねぎしフードサービスの経営目的は、働く仲間の幸せ、人の成長が大切にしていることから、理念共有と人財共育の仕組みを数多く持ち、人が成長する自由闊達な風土と組織づくりを目指しています。その目的達成のために顧客本位、社員重視、独自能力、社会との調和という4つの普遍的な価値を実現する仕組みを具現化し、2011年度には日本経営品質賞を受賞し、また2012年度には農林水産大臣賞を受賞しています。

初日の第1講義では、代表取締役社長の根岸榮治氏から「経営理念の共有」をテーマとして“親切自律人間の組織づくり”“ねぎし精神”などについて、具体的なお話をしていただきました。第2講義では「ねぎしフードサービスの人財共育PDCAの仕組み」について執行役員人財共育部長の石野直樹氏からお話しをしていただきました。第3講義では「ねぎしセントラルキッチンの機能と役割」をテーマにして、“CKの役割と機能”、“しろたんができるまで”、“今後のCKの課題”などについて、執行役員製造部の長山下博人氏から講義をしていただきました。

2日目の第4講義(午前中)は、横浜地区で開業している4店舗(横浜西口パルナード店・横浜ジョイナス店・横浜ポルタ店・新横浜店)を視察し、朝礼の様子やオペレーションを見学しながら試食を行いました。店舗視察では①「ねぎし」の5大商品(Q・S・C&H・A)の提供方法、②ねぎしの「強み」と「弱み」について学ぶことができました。
午後の第5講義は大学に戻り、午前中に行った店舗視察で学んだポイントについて各店舗別にグループディスカッションを行い、その結果を講義テーマ「5大商品を高いレベルで提供するⅠ」に基づき発表し、営業部長の内田昌孝氏の進行で進められた。学生の発表内容のなかには若者ならではの厳しい意見や感想もあり、ねぎしフードサービスの講師陣はその発表内容に耳を傾けていました。

3日目の第6講義では「5大商品を高いレベルで提供するⅡ」をテーマに、執行役員営業本部長の中山剛氏から“ねぎしの商品開発のポイント”として、①絞り込みとブラッシュアップ、②独自性(差別化)には売り方、調理技術、加工方法、原料・購買、調理機器、チームワークが重要であることを講義していただきました。
第7講義では「社会との共生」をテーマとして、パネルディスカッションが行われました。パネリストにはJA多古園芸部大和芋部会長の須永和良氏、同副部会長小川久寿氏、(株)マルハチ取締役副社長阿部武秀氏、山形県庄内地方青唐辛子生産者代表青山光三氏が招かれ、進行役には中山剛氏が務められ、ねぎしフードサービスの経営理念には“強いパートナーシップと理念の共有”が謳われており、生産地への訪問、生産者との交流を盛んに行うことがいかに重要であるかを講義していただきました。

最終講義にあたる第8講義では「今後の展望(マインドシェアNO.1)」をテーマとして、根岸榮治社長と常務取締役の相良治美氏によって3日間の総括的な講義をしていただきました。
この集中講義は、学生はもちろんのこと、教職員にとっても大変有意義な3日間となりました。

2017年度プログラム

第1日目 日本大学生物資源科学部 本館大講堂
10:30~12:00 第1講義
「経営理念の共有」
代表取締役社長 根岸榮治 氏
13:00~14:30 第2講義
「ねぎしフードサービスの人財共育PDCAの仕組み」
執行役員人財共育部長 石野直樹 氏
14:45~16:15 第3講義
「ねぎしセントラルキッチンの機能と役割」
執行役員製造部長 山下博人 氏
第2日目 現地視察・日本大学生物資源科学部 本館中講堂
11:00~12:30 第4講義
現地視察(横浜地区4店舗の視察)・各店舗での特別講義(オペレーションを見ながら試食)
14:45~16:15 第5講義
「5大商品を高いレベルで提供する」
営業部長 内田昌孝 氏
第3日目 日本大学生物資源科学部 本館大講堂
10:30~12:00 第6講義
「5大商品を高いレベルで提供するⅡ」
執行役員営業本部長 中山剛 氏
13:00~14:30 第7講義
「社会との共生」パネルディスカッション
執行役員営業本部長 中山剛 氏
JA多古園芸部大和芋部会長 須永和良 氏
JA多古園芸部大和芋部会副部長 小川久寿 氏
株式会社マルハチ 取締役副社長 阿部武秀 氏
山形県庄内地方青唐辛子生産者代表 青山光三 氏
14:45~16:15 第8講義
「今後の展望(マインドシェアNO.1)」
常務取締役 相良治美氏
代表取締役社長 根岸榮治氏

特別講義中の様子

思いのこもった講義を聞かせて頂きました。
横浜地区の店舗視察を行いました。
店舗視察の風景(牛たんの調理)
店舗視察後にグループディスカッションを行いました。
各グループのディスカッション成果を発表しました。
生産者の方々を交えたパネルディスカッションを行いました。

過去の特別講義一覧

企業名/講師名
1992年 日清食品株式会社
安藤宏基[社長]
1993年 三菱食品株式会社
廣田正[社長]
1994年 株式会社モスフードサービス
桜田彗[会長]
1995年 東洋水産株式会社
有本明[最高顧問]
1996年 国際流通グループ・ヤオハン
和田一夫[代表]
1997年 株式会社すかいらーく
横川端[取締役(グループ代表理事)]
1998年 キッコーマン株式会社
吉田節夫[代表取締役専務]
1999年 雪印乳業株式会社
小塚善文[国際部副部長]
2000年 日本製粉株式会社
高橋章夫[常任顧問(前代表取締役専務)]
2001年 サミット株式会社
荒井伸也(ペンネーム安土敏)[代表取締役社長]
2002年 ワタミフードサービス株式会社
渡邉美樹[代表取締役]
2003年 株式会社ニチレイ
浦野光人[社長]
2004年 コープかながわ
小林勉[理事長]
企業名/講師名
2005年 アサヒビール株式会社
瀬戸雄三[相談役(元社長・会長)]
2006年 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社
渡辺正夫[代表取締役社長]
2007年 明治乳業株式会社
浅野茂太郎[代表取締役社長]
2008年 株式会社ヤオコー
川野幸夫[代表取締役会長]
2009年 株式会社サイゼリヤ
正垣泰彦[代表取締役会長]
2010年 カルビー株式会社
伊藤秀二[代表取締役社長兼COO]
2011年 株式会社ライフコーポレーション
清水信次[代表取締役会長兼CEO]
2012年 株式会社グリーンハウス
田沼千秋[代表取締役社長]
2013年 カゴメ株式会社
西秀訓[代表取締役社長]
2014年 パルシステム生活協同組合連合会
山本伸司[理事長]
2015年 ハウス食品株式会社
浦上博史[代表取締役社長]
2016年 全日本食品株式会社
平野実[代表取締役社長]

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